2015年2月 3日 (火)

日経SYSTEMS 2月号 「日本のソフトウェア契約はもう古い」

最新の日経SYSTEMS 2月号の表紙で、特集2「日本のソフトウェア契約はもう古い」が目に飛び込んできた。目次での絵を見たら、ペリーらしき人物が契約書を持ってるイラスト。誘導が上手くて^.^;、本文の方も読むことにした。

http://ec.nikkeibp.co.jp/item/backno/OS0262.html

タイムアンドマテリアル(T&M)契約など、米国で採用されている契約形態が表になってて分かりやすい。日本での請負契約やプロセスを絡めた説明も良くまとまっている。ただし、後半の米国ITコンサルタントからよく言われるという「なぜ日本ではこんな古い開発プロセス(ウォーターフォールモデル)を続けているのか」のあたりから、個人的に少しカチンときだした。新しい・古いという尺度しかないのかと言いたくなるし、じゃ「オバマケア」のトラブル状況はなんだったのかとか言いたくなってくる。

少し冷静になっても、後半部分に、じゃどうしたら良いかとか解決策の例示が無いのが残念に思えた。例えば、IPAでは「非ウォーターフォール型開発に適したモデル契約書」に対する案を公開している。(ちなみに以下は改訂版。)

https://www.ipa.go.jp/sec/softwareengineering/reports/20120326.html

契約書案以外に、何年か前には、非ウォーターフォール型開発に関連して海外での契約形態をまとめた資料も公開されたはずだ。


結局、IPAでの案などいろんな形態の契約を参考にして、プロジェクトマネージャーが法務部門と掛け合って契約書にする必要がある。日本の契約が古いのなら、その辺りの交渉をちゃんと行おうという、気概のあるプロジェクトマネージャーへの提言があっても良かったと思った。

例えば本号に、IPAでの「基本/個別契約モデルの個別契約書案(請負型)」をベースにしたソフトウェア開発の雛形を法務に認めさせたなんていう事例が書かれていれば、もっとじっくり読んだんだろうけど、その辺りに踏み込んで書かれて無い。

さらに言えば、大抵の契約書には、”準拠法”と”第一審の専属的合意管轄裁判所”をどこにするかが書かれている。国内契約(東京都に本社のある企業)だと、日本国法律と東京地裁というケースが多い。これらは、ソフトウェアの使用許諾などに書かれていることが多いから、目にしたことがあるかもしれない。海外製だと、ニューヨーク州法が準拠法なんていうのが少なくない。

日本の請負と準委任が古い(問題)なら、準拠法をニューヨーク州法にするのも考えとしてはある。そこまで提言として踏み込んで書いてあっても良いかと思う。でも、国内のIT案件で、準拠法をニューヨーク州法にするなんて荒唐無稽。まずは法務が許さないだろう。やれアメリカの方が良いというのなら、裁判になってニューヨーク州法で対抗できるぞというプロジェクトマネージャーなら、どうにか法務を説得できるか、、。

アメリカの開発プロセスを良しとしたり向こうの契約が良いとしても、それを(特に後者)採用するには法律・判例とか裁判への対応が必要である。それらを踏まえての判断が必要だろう。


日本企業もグローバル化してるので、企業によっては海外SIの案件も増えてきている。あるいは、海外子会社での契約に目を光らす必要も出てきている。法務としてはいろんな契約形態があるだろうけど、雛形的には**と@@にするなどいくつかに絞っておかないと手間がかかる。契約雛形(ベース)を決めて必要に応じて後は記載社名の変更程度にするとか、個別での細部変更程度で済ませたい。法務だって、そう個別の案件に対応する時間はなく、買収など超ビッグな契約への対応も必要だ。それらも踏まえて、法務と掛け合うくらいの覚悟は必要だろう。


本号の見出しが少しセンセーショナルだっただけに、その辺りの踏み込みが無かったのが残念だ。

(個人的には、旧来の日本的契約をベースにしてプロジェクトに応じた変更を法務と交渉している人もいて、むしろそちらの方の対応の方が評価できると考えてはいる。)

2月 3, 2015 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年10月19日 (日)

ITプロジェクト成功率 30%→75%にアップ?

日経コンピュータ2014年10月16日号を読んでいて目に飛び込んできたのが、”高い成功率も油断は禁物”、”プロジェクト成功率は75%”。の文字。特集「3069人調査で迫る 情報システムのリアル」での、タイトルや見出しだ。

以前の日経コンピュータでは、成功率が30%程度だった。2008年12月1日号と2003年11月17日号での記事で、それぞれ31.1%と26.7%。以前”日経のプロジェクト成功率”としてブログに書いている。

つまり、ここ数年で成功率が30%→75%にアップしている。喜ばしい事だ。(ただし内心では、以前のブログの行間で述べたつもりだけど、数年前などでは回答側も分析側も失敗の方にバイアスがかかっていた気もする。)

数年前などでの日経の調査は、第1回と第2回の「プロジェクト実態調査」と題するものだった。5年ごとで、次は2013年と気にかけていたが雑誌には掲載されてない。なので今回の10月16日号が、それに代わるものと考えて良いだろう。ちなみにサンプルは全く同じかは不明だが、有効回答数は、2003年が1746、2008年が814、そして今回の2014年が3069なので、回答数自体は増えている。

個人的には、今回の方が実態と合致しているように思える。なお、工程での失敗率の分析や商習慣に対する回答、アジャイル導入比率などの分析も行われていて、参考になると思う。一読をお勧め。


ちなみに日経コンピュータ2014年10月16日号の目次ページは以下、
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/backno/NC0871.html

日経コンピュータ2008年12月1日号の目次ページは以下である。
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/backno/NC0718.html

10月 19, 2014 ソフトウェア, プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年8月 9日 (土)

マルスを振り返る

ここでのマルスは、国鉄時代の予約システム。MARS。

Facebookで知り合いが、急に昔の予約システムの”ピン”のことを述べたので、それはマルスだろうと2,3のURLをコメントした。

で、ふと、手元にマルスのことを書かれた本があったので読み直してみた。

マルス(正確にはその中での105というシステム)の開発プロジェクトで中心的な役割を担った名内氏の著作。

補論として31ページに渡って、マルス105プロジェクトのことが述べられている。

ちなみに名内氏は、その後日立製作所→日立システムアンドサービス(現:日立ソリューションズ)取締役社長に就任され、顧問を経て平成17年退任。


"業務機能仕様書"なるものが国鉄(発注側)から提出され、曖昧な所を日立側が指摘したそうだ。本には「システム稼動後、『こっちは客ではないか。なんで業者の担当からこき使われるかと思った』と懐かしげに話していただけたが、多分その時点では腹も立てられ、戸惑われたことと思うし、申し訳なかったと思う。」と記してある。

”線仕様”という言葉を用いているが、”**の時にどうする”は点仕様で、”**でない、@@の時”、”**でない、%%の時”のように非該当(非正常)の時の挙動を述べていくのを線仕様と称して、その記述を掘り下げたいったそうだ。(用語化してることや、その用語がなんかすんなり受け止められて、改めて驚いた。)

なお読み直して少し新鮮に感じたのは、スパイラル方式の方が優れていると言われているけど、一括請負などでは仕様を決めドキュメントを固めてから開発に入る方がよいとの記載。スパイラル方式→アジャイル方式と、置き換えて考えてみるのは良い事と思う。


一部は「国鉄との共同責任」という契約にしたそうだ。請負契約でもなければ、、、、。なるほど!と、ちょっと感心。ちなみに国鉄との共同責任という契約は、これっきりだそうだ。(逆に言えば、他のユーザーとはこのような契約もあったということ。) 

よくアジャイルなどで契約のことが話題になったりするけど、話題になるだけど、どう解決するとか前に進まない場合が多い。大昔に既にそんなことを解決してるのだから、現代人も自分たちで解決すればすむだろうにと思ってしまう。

あと”下ごしらえ”という言葉が登場する。結合テスト前に結合テストの項目が準備済み、そんな話。今だと、当たり前と思う人とそうでない人、後者の人がいるから厄介だ。なお、こっちの”下ごしらえ”という言葉もなかなか良い。

ほかに、ログのテストでの利用や「疎通」で喜ぶんじゃなくて「完通」で喜びなさいなど、実際実行してることが多いだろうが、確認する意味で役立つことがポツリポツリある。


ちなみに、日立ソリューションズのサイトに名内氏の特集ページがある。結構たくさんの種類の情報が掲載されている。(ただし、全部の回の閲覧のためには会員登録が必要。)
 http://www.hitachi-solutions.co.jp/psw/feature_list/nauchi.html


マルスは結構以前のシステムだし、その開発は文献やテレビ(特にプロジェクトX)に取り上げられている。温故知新で、他を含めて昔のプロジェクトを勉強してみるも悪くないと考える。なんか昨今は、プロジェクトは失敗するとのマスコミ記事を鵜呑みにしすぎてて、色んな過去の創意工夫を封じ込めてるような気がしてならない。マルスを振り返って、ふとそんなことを思った。

8月 9, 2014 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌, 電車 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年7月 6日 (日)

ゴジラ特集 雑誌「pen」など

今年は、映画「ゴジラ」の封切りから60年。ゴジラ生誕60周年、そしてアメリカで公開されたハリウッド版「GODZILLA」の日本公開が近いことで、TVなどで往年の映画の放送や特集番組が組まれている。ちなみにハリウッド版の「GODZILLA」には1998年公開のものがあるが、従来のゴジラと形態的にも、そして作品のテーマとしても大きくかけ離れてて評判が芳しくない。なので、ここでの「GODZILLA」は、特に断らない限り今年公開の「GODZILLA」を指すものとする。

まず、書店で見つけた雑誌。本号での特集がゴジラで、映画一覧や自衛隊(防衛軍...)の兵器等がまとまっている。最初の「ゴジラ」製作でのエピソードや写真なども多い。

個人的にはお勧め。

以下は、BSの日本映画専門チャンネルでのゴジラのページ。全作の放送やゴジラ総選挙なるイベントを実施している。ちなみに7月19日には、全作が一挙放送される。

http://www.nihon-eiga.com/osusume/godzilla/

NHKでも映画が放送されたり、特集番組が放送される。まとまったページは無いようだが、報道資料を以下に記載。

http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/shiryou/soukyoku/2014/06/008.pdf

ちなみにウィキペディアには、結構詳しく各映画ごとにエピソードがまとめられてて、読んでいて楽しい。(というか全部だと結構なボリューム。) 例えば以下のページ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%82%B8%E3%83%A9


BSでの映画放送を見て、自分にとって多少新鮮だったのは、ミレニアムシリーズ。2000年以降のシリーズで、新世紀版と呼ばれることもある。(正確には、シリーズ最初の映画の上映は1999年。)

特撮シーンが多く、しかも映像的にリアル性を高めていると感じた。自衛隊(防衛軍...)の兵器にも奇抜なものが多かったり、原子力(それに関連しての電力)や遺伝子工学などに関連するシーンが少なくないのも楽しめた。もちろん結構飛躍してるところもあるけど、その辺りは割り切り必要。DNAコンピュータなんてのも登場する。ミレニアムシリーズは、一通り見てみようかなと考えている。

3.11のことを含めて、改めてゴジラを見てみるのは、悪いことではないと思える。原子力以外にも、危険と隣り合わせの科学技術は少なくない。全部がそうだといってもいいのだろう。

また、映画製作での苦労話や作品間での違いなど、プロジェクト遂行という観点で参考になることも少なくない。これも自分にとっては、良い機会だ。


なお「GODZILLA」は、予告編などを目にしたけど、不気味さなど最初の「ゴジラ」と合い通じるところが少なくなくて、往年のゴジラファンでも楽しめそうな作品になっているように思う。自分が劇場まで出向くかは都合しだいだけど、機会あれば劇場で見てみたい。

7月 6, 2014 映画・テレビ, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年6月 3日 (火)

福島原発の漫画「いちえふ」

一昨日何気に本屋さんに行ったら、漫画のコーナーに少し大きめに福島原発の漫画がディスプレイされてた。お試しみたいな小冊子もあって、中をチラチラ見た。面白そうと思いながらも、その時は買わず。そしたら、昨日2日の「クローズアップ現代」で他の漫画と一緒に取り上げられたらしい。

「いま福島を描くこと ~漫画家たちの模索~」 http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3506.html

漫画は「いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1)」

福島第一原発で作業した人が描いたもの。会社名や人名などは仮名だけど、大きなとこはそれっぽく分かる。

そもそもハローワークで応募するところから、話がスタート。現実的な側面が多く描かれてて、いろんな意味で参考になった。(実際の作業はないけど、宿泊料は天引きされるとか、、、。さすがに、印鑑を預けるのはほんとかな~、というかその都度捺印するやる方でも認めてくれそうに思うんだけど、、、。)

放射線の被爆量の監視の仕方なども(今は違うのかもしれないが)結構細かく書かれてるし、作業員の息抜きみたいな話も出てくる。原発でなくても、労務管理などで参考になりそうな事が少なくない。

コミックには連載中のようだし、続編と言うか②巻も発行予定とのこと。②巻が出たら、そちらも購入しようと思う。

6月 3, 2014 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年3月 5日 (水)

再考 メイヤーズの三角形問題

知り合いのTwitterのつぶやきで、表題の「メイヤーズの三角形問題」が取り上げられた。ある数値の組み合わせが、どんな三角形の種類なのかというもの。つぶやきでの考えが自分の考えとちょっと違ってたので、「メイヤーズの三角形問題」をもう一度考えてみた/再読してみた。

メイヤーズの三角形問題とは、書籍「ソフトウェア・テストの技法」の冒頭で取り上げられている、読者への試験みたいなもの。

Myers_1st上のAmazonのは、日本語訳の第2版。左のが日本語の初版。もう35年以上も前の出版で、言わば古典。

なお、第2版ではXPの事などが追記されてるが、本三角形問題の細部で表現などが異なっている(後述)。また、Amazonでは”マイヤーズ”となっているが、ここでは訳本内でも書かれている”メイヤーズ”の表現を用いる。

問題は、第1版ではカードから/第2版では入力ダイヤグラムから、3つの整数を読み込んで、その数字の組み合わせで不等辺三角形、二等辺三角形、正三角形のどれかを印刷/表示するプログラムに対するテストケースを書きなさいというもの。

メイヤーズが記載しているのは、13個のテストケースと、1つの予想される出力を示したかというもの。13個の中に、1つの辺がゼロになるものをテストケースに含めているかとか、1つの辺が負数のものをテストケースに含めているかというのがある。14点満点だけど、プログラマの平均得点は7.8点であるとのこと。また、「全ての可能なあやまりを見つけられると保証はしないが」と述べてて、細部は自分で考えなさいとのスタンスだ。特に14番目でのエラー時のメッセージ(細部仕様)は、各自で考えなさいと暗に示していると個人的に考える。

さて、ここから細部になるけど、12として非整数の話しがある。第1版では非整数のこととしか書いてないが、第2版では”2,5,3.5,5.5”と例示がなってる。つまり数値が4つ。多分、本当は5.5は無いのだろう。(個数が異なるテストは13にある。ただし、例示は2つ。)

Twitterので知り合いとのやり取りでは、0詰め数値のことが言われていたけど、それをテストに含めるのは良いことかもしれない。0詰め数値は、3を”03”のように表記する方法。

ちなみに、例示されてるのは”3,3,4;3,4,3;4,3,3”のような表現。";"を便宜的なデリミタと考えて、3と3と4が1つのカードに書かれているなどと読めばいいのか、デリミタなども含めて記述されてるかによるけど、それらに関するテストも気になった。つまり、先に述べた4つ書かれているケースとか、デリミタまで含めて記述さていたら、”,”の代わりにスペースだったり別記号だった時のテストなどもあった方が良さそうである。

整数でないものとして例示は少数だけど、アスキー文字なども考えられる。

再度深く読んでみると、こんなテストケースもあった方が良いのとか思い付いたから不思議なものである。そもそも第2版は、GUIによるもので、GUIに絡むテスト項目は無いように思える。疑るような視点で再読してみることをお勧めする。(もしかしたら、検討した人とか検討した発表があるかもしれない。ちょっと探してみる。)

また、ここで示されてる条件でテストを請け負えるかとか、どんなテスト計画にするかとか少し膨らませて考えるのも悪くないかと思う。あるいは示されてることをRFPとして、十分と言えるか、あるいは何が不十分かと考えたりするのも悪くない。

なお、第2版と第3版は、カード→入力ダイヤグラムや印字→表示への変化以外に、有効な数値組み合わせという表現から、意味のあるという表現に変わっている。ただしこれは訳上の変更かもしれないが。久々に版による違いなどが面白いと感じた一時でもあった。


3月 5, 2014 ソフトウェア, ソフトウェアテスト, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年12月31日 (火)

今年印象に残った本 「働かないアリに意義がある!」

今年読んだ本で結構印象深かったのが、「働かないアリに意義がある!」。以前新聞で見かけて気にはなってたが、書店で平積みのコミック版を見かけた。1,2週ほどそのコミック版がなぜか印象に残ってて、何かの縁かと思ってコミック版を購入した。さらっと読んで(見て)、通常版の方で詳しく知った方が良いかなと考えて、結果的には文庫本とコミック版の両方とも購入した。

帯でのキャッチフレーズが、「サボるやつらが会社を救う!」、「7割は休んでいて、1割は一生働かない」。

そもそも自分が興味があってポツリポツリと本とかを買ってるものに、ミツバチなどの昆虫や動物が集団で組織体を形成する現象がある。「社会生物」とか呼ばれるもの。なお、最近は動物での自己犠牲的な挙動もあるようだけど、自分の興味はどちらかというと、そんなに賢くはなさそうな昆虫が共同作業できるメカニズムの方。そもそも遺伝子に組み込まれているのかとか、フェロモンのようなものに作業指示みたいなのがあるのかといった疑問が沸いていた。また、集団として統制が取れているように思えるが、その統制はどんなメカニズムなのかという疑問が沸いていた。


この本では、働かないアリは、いわばバックアップ要員だそうだ。ある閾値以上にならないと、働こうとはしない。ローテーションのようにしてるかと思ったら、キャッチフレーズにあるように、1割は一生働かないとのこと。個人的には、多少なんでだろうと思ったけど、その1割は非常に稀なリスクへの対応としているのかもしれない。(後述)

また、ある特定の作業しかせず(役目が決まってて)、それがアリのような小さな脳でも対応できる理由のように書かれていた。なるほど~と思った。つまり自分の読み解いたイメージでは、作業はプログラムされてて、非常にシンプル。ほんの少し、状況に応じて各自の判断で行動できるようになっているといったイメージ。

ただし、働くアリを集めて集団にしたら、そのうちの大半は働かなくなるそうだ。つまり、人間組織で言われてるパレートの法則(または「8:2の法則」)が当てはまるというわけだ。もともとパレートの法則が、アリのような小さな脳での法則と考えると、人間って案外進化してないんだな~と思ってしまった。

なお、アリは年代によって役目が変わるらしい。若いうちは幼虫の世話、巣の維持、そして年を取ると餌取りで外へ。これを「齢間分業(れいかんぶんぎょう)」と呼ぶそうだ。高齢化したアリを外に出すのは危険ではあるが、全体的には最適というわけだ。上手い仕組みだと思いながらも、なぜそうなるかに言及が少なかったように思った。そもそも役目をスイッチするように遺伝子に組み込まれているような次元の話なのか、女王アリなどからのトリガーによるのか?? ちょっと気になった。というのも、自分の視点としては、役目がプログラムされていると考えると、それを入れ替えるメカニズムやタイミングが気になってるというわけだ。

あと、餌場までの道筋のフェロモンはアバウトだし、それを守らずに行動するアリがいるとの話も面白かった。そのアリのせいでより効率的な道が発見されたりする(ことがある)。また、集団が均一化しすぎると外敵に脆い。これはプロジェクトでのグループメンバー編成にも当てはまることだ。

なお、本では「ハミルトンの法則」に結構なページを割いている。ハチやアリでの真社会性を遺伝子的に説明するものだが、それまでの分かりやすかった説明から、急に難しいというか偏った話に受け取った。著者の以前の著作なり論文が関係しているかと思える。いろんな種類のアリの話も登場して、ハミルトンの法則のような真社会性昆虫の普遍的な話なのか個別種の話なのかが混乱してしまう時があった。章立てなどの工夫が欲しいと感じた。(コミック版ではハミルトンの法則などには触れて無くて、”サボるやつらが...”と言ったキャッチフレーズの説明としては分かりやすい構成になっていると考える。)


ちなみに、この本を読む前に結構面白かったのが、NHKの「ダーウィンが来た」で放送された”ハキリアリ”の回だった。以下が公式ページ。
http://cgi2.nhk.or.jp/darwin/broadcasting/detail.cgi?sp=p320

以下は個人のブログだし、他での画像などもあるけど、番組内容が分かりやすい。
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11546537205.html

道路整備担当のアリがいたり、情報収集のためのアリがいることなどが紹介された。また情報収集に関連して、音でのコミュニケーションを行っているらしいとの話もあった。思った以上に、分業が進んでいたり、集団活動のための術を用意していると感じた。


P7303063P7313067なお、2つの写真は、帰省した際に壷のようなものをひっくり返したら、ぎっしりとアリが巣を作っていたもの。ひっくり返した時にアリが右往左往(左の写真)してたけど、翌朝にはアリの卵を含めて一匹もいなくなってた(右の写真)。

こんな緊急時にも働かない=動かないアリがいるのか少し気になったけど、余りに多くのアリだし動かないことの観察をどうするかすぐに思いつかずに調べることはしなかった。ただ個人的には、このような緊急時には動かないアリも動いたのではないかと思う。また、代わりの巣を作ってそこへ卵を運ぶのが普通だろうけど、巣が必要とか巣の作成の指示がどう行われたかも気になる。

ふと個人的に思うに、1割のアリは一生働かないとの事だが、一生働かないアリの中に今回の緊急時に備えて巣になりそうな所を探したり、巣へ卵を運ぶためのフェロモンを出すなど役目のアリがいるのかもしれない。翌朝にはすっかりいなくなったアリの風景を目にして、ふとそんなことを思ったがどうであろう。


「アリはなぜ、ちゃんと働くのか」という、こちらの本も参考になった。ただし訳本で、アリゾナ砂漠での様子での記載のため少し距離感を感じるかもしれない。



思うに、昨今は目先のことはやるが、長期的視野で行動する人や場合が少なくなっている。(自分もそうだが)手紙などで考えを述べるのが億劫になり、メールや電話で済ませてしまう。今や、TwitterやLINEといった小文字数や絵文字でのコミュニケーションが主体になっている。普段の生活だけなら問題視する必要も無いが、会社や学校でのやり取りもそうなってるから厄介だ。マニュアルや本に書いてあることを鸚鵡返しすることはできるが、問題解決やそれ以前の問題把握や問題分析になかなか着手しない。端的には、人間がアリ化してるような気分になる時がある。

規格やBOKの類では、作成側はより良いものへとの考えだろうが、更新したり斬新な考えを盛りこむことに目が行ってしまう。企業内の管理部門は、規格の遵守や社内標準化、ツールの導入という手段を目的のように考えて、(本来の目標よりも)遵守や標準化やツール導入に熱が入ってしまう。

学術系の学生や先生、そして企業内でも論文作成がノルマになっている感じの人達がいる。研究成果なら分かるが、自分にとって身近なソフトウェア品質やプロジェクトマネジメントでは、改善などの視点の乏しい論文も少なくないように感じる。そんな論文は、色んな文献のコピペが多くて、実施したり改善点が曖昧だ。


なお結構街中で時々目にするのは、道路わきの空き缶や、ひどいときには食べ掛けのカップ麺の容器。所かまわずと言うか、、、。中国などの動画ではもっとひどい場面を目にしたりする。言わば、”服を着たサル”。(”服を着たサル”は、栗本慎一郎著の「パンツをはいたサル」を捩ったものだが、そのでのパンツは人間が生み出した制度みたいな意図。) そんなこともふと考えさせられた。


「働かないアリに意義がある!」を通じて、人を含めた集団活動の根本部分のヒントを学んだ気がする。また、昨今の人々との対比に目が行ったのは有意義だったと考える。なお、「齢間分業」が形成されるメカニズムや緊急時も働かないかなど、気になることも出てきた。自分なりの勉強もだし、この本の続編とかが出るのなら少し期待したいと思う。


12月 31, 2013 書籍・雑誌, 科学 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年7月23日 (火)

情報処理学会「デジタルプラクティス」 ”ヘルスケアの現場を支えるIT”

今度の情報処理学会「デジタルプラクティス」の特集は、”ヘルスケアの現場を支えるIT”。さらっと読んだけど、面白い。実践分野の話しがほとんどだし、(デジタルプラクティスでも時々ある)論文のための理論こねくり回しが少ないように思う。

デジタルプラクティス単体でも、Amazonで購入できるそうだ。


実務を踏まえての論文が多いので、分かりやすい。苦労話や今後の課題と感じることも具体的に書かれている論文が多く、(他の分野でも)参考になるだろう。思い付くのは、カルテの閲覧への要望が多くて対応したが、対応したら対応したで分かりにくいとか医者の記載が横柄に思えるとの苦情があったそうだ。ある意味仕方ないと言えるが、その対策として、カルテ部分に内部用の欄を設けたとのこと。海外や地方への展開の際の、法律とか医師会への配慮のことなども書かれていた。

システムの構築と共に事業運営との問題や、虚偽データの扱いなど、結構本質的な問題にも触れている箇所があって考えさせられた。

また知らなかったシステムの紹介もあって、自分の健康維持などに役立ちそうなものがあった。具体的には、全国の血圧の上昇度合いが分かる”にっぽん血圧マップ”。時々アクセスして、自分の血圧データと比較してみたいと思う。(”にっぽん血圧マップ”への要望/切望としては、過去データを見ることができればと思う。せめて1月前程度はクリックか何かで見ることができればありがたい。)


興味あれば、購入して読むのも良いかもしれない。なお、価格が情報処理学会誌と同じような価格で、多少躊躇するかもしれない。今回の号はある程度見合ってるとは思うが、デジタルプラクティスの趣旨などを考えると、もう少し安価にするなども考えて良さそうに思う。

7月 23, 2013 ソフトウェア, テクノロジー, 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2013年7月22日 (月)

「モデルベース開発」 dSPACE Japan(監修)

副題に、―モデリングから、プラント・モデル、コントロール・モデル― と記載されている本。何気に本屋さんで見つけて購入した。帰りの電車の中で斜め読みして、買って良かったとの印象の本。

ちなみに以下での(P~)は、本書でのページ数。

まず監修になってる「dSPACE Japan」だけど、メカトロニクス制御のハードウエアやソフトウエアソリューションを手がけてるドイツ dSPACE社の日本法人。個人的には、コンサル的な活動も少なくないように思う。日本法人は2006年に設立されている。

本書は、dSPACE Japan以外に日産やスマートエナジーという会社の合計4人による共著に近い。結構分野が違ったり、数式的なモデリング主体の話しだったり機能安全を含めたモデル開発の進め方の話しだったりと、千差万別。それらの違いが多少違和感になる時もあるが、幅広く知ることが出来るメリットの方が大きい。ちなみにモデリングでのシミュレーションツールはほぼ、MATLAB/Simulink。また量産コード生成ツールとしては、dSPACEのTargetLinkによる説明になっている。


実務寄りの話しが所々出てきて、モデル開発を行う意味での注意点というか課題などが明確なのがよい。実務者にとっては常識的なことでも、少し違う分野の実務者とか、これからモデルベース開発をやろうかと思っている人にも参考になろう。

具体的には、量産コード生成ツールの高いコード効率への要求として、コントローラの1円コスト増が1億円/年の収益源になる例えの話し。ただし、1000万台/年で平均10台のコントローラでの算出。(P21) 変数のバイト数を固定小数点演算にして2バイトあるいは1バイトにすることでのコスト低減になる話し。(P47)  Simulinkでのブロック線図からCコードへの変換での、遅延処理まで含めた最適化の例の話し。(P47~) 計算負荷=実時間での計算での問題点。(P87) 実装での量子化された値への対応を行うためのアイデア。量子化での具体例として10ビット分解能のA/Dコンバータ。(P120) など。


欠陥生成ユニット(FIU)の話(P57)や、モデルベース開発と機能安全に関しては章を設けて説明している(第5章)。若干ではあるが、コンポーネントベース開発にも言及している(P128)。高信頼性化としても、参考になると考える。


数学モデルが所詮モデルであるし、精度の高い数学モデルを構築しても計算手法での限界があるとの意見も述べられている。(P194)  自動車会社の取り組みも紹介されており、本田技研のシミュレータで全ECU連携(P89)や日産の全てのエンジン制御ソフトウェアにモデルベース開発採用(P130)。 日産の事例は、どの部分/全部のモデリングかなど多少気にはなるが、モデルベース開発が浸透していると言うことだろう。

ソフトウェア技術者に一読を勧めたい一冊。

7月 22, 2013 ソフトウェア, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年11月 1日 (木)

「僕がアップルで学んだこと」

数年前から、時々品質関連の人と話題としたのが、アップル製品(当時だと代表的なのはiPod)の品質に対する感覚と自社製品を含む日本製品に対する感覚の違いは何?というもの。つまり、iPodを使っていると、(時々)音飛びが起きたりする。ところが日本製品だと、多分出荷NG。この違いはなんだろうかとか、判断基準をどう考えるべきかといった話題。実際アップルの製品を使っている人が少なくなくて、どう考えるか聞いたりした。

なかなか結論は見出せなかったが、アップルでの品質保証/品質判定の方法や基準は、その後も気になっていた。

左は、数日前に購入した本。著者の松井氏は、元・米アップル社品質保証部のシニアマネージャ。

実は、2,3ヶ月前とかに、本屋で手に取って見たことはある本。当時はパラパラ捲った程度だった。ところがiOS6でのアップル地図のゴタゴタをネットニュース等で目にして、色々検索。アップルの品質などの検索で、本著者の松井氏が引っかかってきた。そして、この本に品質保証部在籍当時のことが書かれていそうだったので購入した。内情暴露ではないだろうけど、ヒントになることが分かれば良いな~位の思い。

書評などでは、社内政治への対応やアップル回復のことが書かれている。それらの記載ページが多くて、品質保証絡みは所々。ただし、キーとなりそうなことが書かれていて参考になった。

品質保証部の役割は、品質を保証することではなくて、開発プロジェクトの状態を定点観測を行うということ。[P82] テストを行ってバグ分析をし、その製品がどの程度出荷可能レベルに近づいているかを測る。

バグ修正は重要度の高いものから行い、優先順の議論に時間が費やされることもある。[P79] また意見として、過剰品質を求めていないとの記載もある。[P84]

個人的には納得だし、優先順位の議論とかは知り合いなどの自分の回りで良く聞く話で、理解しやすい/当然と考える。

なお他に、マニュアルを少なくしたり無くしたこと[P69]や収益に対する研究開発費が2.3%と低いこと[P77]、デザインでブレが無いことと細部での変更とが書かれている[P64、P78]。

ちなみに、品質保証部門を担当した時の、メンバーの惨状の様子[P109]や整理整頓に心がけたエピソード[P112]に触れている。


先頭の方で記載したiOS6でのアップル地図問題は、iOSの開発統括のスコット・フォーストール上級副社長が来年退任するとのニュースで落ち着いた感じだ。代償が大きくなった。

実情は分からないが、松井氏が退社したことで、P109に述べてあるような惨状に戻ったのかも知れないとふと思った。また松井氏自身、今回のアップル地図問題をどう考えるか、彼のブログなどを注意しているつもりだけど書かれていない。(今は)書きにくいとか、書くべきではないとの判断かも知れない。 個人的には、アップル地図を出さざる終えない事情があるように思えて、申し送り事項(例えばαバージョン扱いにするとか)として明言などで対応する方法もあったように考えるのだが、、、、。

いずれにしろ、アップルを知る上で、個人的には読んで良かったと感じた本だ。


追記:以下の松井氏とのインタビューで、アップルも出荷判定会議をやってるとか、そのリハーサルの準備をした逸話が書かれている。

http://www.cyzo.com/i/2012/07/post_11040_3.html

11月 1, 2012 ソフトウェア, ソフトウェアテスト, 出荷判定, 品質, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年10月12日 (金)

「プリウスという夢」

この本は、出版されて間もなく購入したと思うけど、ずっと本棚の隅に置いていた。パラパラと見た感じは車やメカの専門用語が少なくなくて、余り興味を覚えなかったためかと思う。

この夏に、何かのきっかけで気になって冒頭から読んでみた。”プリウス”の企画の段階から工場出荷までのノンフィクションと言える。しかも、当初はハイブリッドの乗用車での企画でもなく、出荷までの問題発生や対応が結構生々しく書かれている。車以外のプロジェクト、特にプロジェクトの高速化でも参考になることが多いと感じた。また、所々にトヨタ用語が書かれており、いくつかは知らないものがありその意味でも参考になった。

ちなみに、主人公と呼ぶべき登場人物は、プリウスの当時チーフエンジニア(CE:主査)の内山田竹志氏。2012年6月に、トヨタ自動車(株)の代表取締役副会長に就任した。


以下、感想などを、メモ書きのつもりで記載しておく。[]内は本のページ数。

1993年の9月に「G21プロジェクト」が発足する。21世紀の車を考えるトヨタ社内研究会。[P11] 後々のことを考えると、この研究会は車しかもセダンタイプの車体形態を検討するのが中心と捉えるべきだろう。当初のチームが発展解消して、1994年1月には選任チームとなる。その時のメンバーが内山田と石田の二人。[P18] 3,4ヶ月で同じプロジェクト名(で人数は限定的)ながら、研究会→選任メンバー選定にまでこぎ着けている。一般的な企業での製品化に於けるプロジェクトとしては、結構スピーディと思える。

しかも人数が増えて10人くらいになったチームは、1994年7月に企画をまとめる。その後、当初車の形態(のみ)だったのに、1995年の東京モーターショーにハイブリッドを搭載したコンセプトカーを出品するとの命になる。[P61] 言われたのが11月とのことなので、ショーへの出品まで1年程度。

1995年になると、第1次BRVFなる省燃費を探るチームが形成される。BRVFのBRはトヨタ用語で、ビジネスリフォームの略。 [P68]  BRは、横断的なタスクフォースと考えればいいのかもしれない。また省燃費を探ると言うよりも、ハイブリッドそのもの、あるいはハイブリッドにおける省燃費を探るチームと受け取った。第2次のBRVFチーム[P89]や第3次のBRVFチームが1996年3月に発足している[P166]ので、BRはプロジェクト専従でもなく、メンバーの入れ替えなどで洗練した方法にブラッシュアップさせるとの考えなのかも知れない。あるいは、設計を一旦終了/まとめさせて、色んな条件でのデータ取りをある程度時間を掛けて行い、それを次のチームに活用するようするようにしているのかも知れない。

なおトヨタのEV関連特許が2013年とか2016年に特許切れになるとの話題があるが、出願から20年という特許の有効期間を考えると、BRVFチームによるものや、その少し前に研究などにタッチしたメンバーでの出願によるものだったのかも知れない。

1995年秋には、「プリウス」と言う名前も誕生する。ちなみにトヨタでは、製品企画を「Z」と呼称するようだ。[P85] Zは、製品企画と言うよりも車開発での総合管理ポジションのようだ。[P100] 推進PMOとでも考えた方がぴったり来るのかも知れない。

ショー出展を絡めたこのあたりの流れは、先覚的な商品の場合に大なり小なり発生することで、興味深かった。過去を振り返って理路整然と商品化への筋道を描くことが出来るし、ドラマなどではそのパターンが多いが、世の中の動向や会社の都合などで回り道をしたり急がされたりすることは少なくない(はず)。

1996年のはじめには、デザインコンペを開催している。日本以外、アメリカやヨーロッパなどのトヨタのデザインセンターなども応募。[P110,P114] 1996年5月には2つに絞っている。[P138] うち1つがアメリカのキャルティのデザイン。[P115] 最終的にキャルティになったいきさつとして、副社長と専務が渡米の際に、キャルティでのクレイモデルを見て好感を持ったとの逸話も紹介されている。[P146]

バッテリーの、特にパナソニックEVエナジーのことにも触れている。(1996年半ばに基本合意して)1996年12月に設立して、1月には営業開始。[P194]

1997年9月頃から、高岡工場での生産のための試作(号試)開始し、1997年12月10日にラインオフ。号試では、設計者が工場に張り付いて不具合とかを対策する。その際の設計変更(設変)担当を、RE(レジデントエンジニア)と呼ぶ。プリウスの場合、高岡工場でのRE設変は百の単位で行われたようであるが、他のトヨタの車の場合は千の単位だそうだ。ラインオフのメールに対して、開発関係者は既に次のプロジェクトに参画していて淡々受け止めた人が少なくなかったのが印象的だった。[P209~P215]

商品化までの期間が短く、RE設変が少なかった。そのための布石が紹介されているが、一般的なプロジェクトやソフトウェア開発にも参考になると思われる。まず、2~3ヶ月に一度、試作車を最終状態にしていくというもの。[P105]  もう一つは、SE(トヨタ略称で、サイマルテニアスエンジニアリング)を徹底して行うというもの。SEは、前工程や後工程をクロスオーバーさせる方法。[P106] PMBOKでの”ファスト・トラッキング”と同じだろうが、このブログでの”スクラム”の原典「ラグビー方式による新製品開発競争」で記載した富士ゼロックスでの”サシミ(刺身)”とも相通じる。多くの企業で、大なり小なり実践している方法ではあろうが。

また、工場から製品企画へ出向させることも行っており、言わば「逆RE」。[P153] これもSE活動と言えると考える。新「G21プロジェクト」のメンバーはCADが使えることを条件とし、部屋にはCAD端末を2台用意している[P25~P27]ので、先覚的な環境整備は行われていたと考えるべきだろう。それらも設計時のスピードアップ化に寄与したのだろう。

なお逆説的だが、内山田はそもそも最初の試作車を早めに走らせようとするが、「2回の冬」を越させたかったようだ。[P93] つまり、冬の北海道のテストコースでのテストを2回行うということ。当初のスケジューリングで、商品化の場合のショー出品や、評価・テストを想定/重要視するのは非常に有効であると、改めて感じた。

もちろん、タイトなスケジュールへの反発[P94]や部門間の衝突[P172]も発生しており、(当然)一筋縄でいかなかったことが伺える。他にもエピソードはいくつか紹介されている。

他に、テスト走行に関しても書かれている。特にピークは1997年の7月~8月で、担当の一人は3ヶ月間で2万4千キロ走ったそうだ。当然3交替などになってくる。夜の8時から朝の4時まで500キロ走るなど。また、新しいタイプの車なので、テスト方法自体も新しく考えたとのこと。試作車の取り合いなども紹介されている。[P205~P207] このあたりも、自動車以外にも通じるところが多い。特に試作機の取り合いなどがそうだ。


トヨタの(生産ではなく)製品開発の本はいくつか出ている。自分の持ってる中には、海外で出版されたものを翻訳したものもある。この本は、物語風で分かりやすいのと、直近でのトヨタのSE活動にも言及していて参考になることが多いと考える。個人的には、ソフトウェア開発とかプロジェクト管理系の人にも一読を勧めたい。

10月 12, 2012 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月29日 (木)

ソフトウェアテストの見積り

知り合いとのやり取りで、”ソフトウェアテストの見積り”がちょっと話題になったので、メモのつもりで残しとく。そもそもソフトウェアテストの見積りって、テスト項目数がどれくらいになりそうかとかテストのための人員数がどれくらいを見積ることだが、記載されてる例が多くない。バグカーブやソフトウェア開発での見積りと比較すると、書籍や論文への登場は、がくっと減っている。

「基本から学ぶテストプロセス管理」では、11章で”テストのコンテキスト -予算、ライフサイクル、プロセスの成熟度”のケーススタディで、少しイメージしやいものが掲載されている。(ROIに関しても言及しているが、市場で発見されるバグをそこそこの数としているから、日本人には違和感はあるかも。)

他の章ではテストラボの設備などにも言及しているので、ソフトウェアテストの見積りを考える上で参考になるだろう。昨今は、C/Sシステムにしろクラウド利用のサービスにしろ、テスト環境構築をどうするかは大きな課題だし、実運用外のシステムでテストする場合はそれなりのコストが発生するので悩むところかと思う。

「テストプロセス改善」では、”7.4 見積りと計画”でキーエリアとして見積りのことを述べている。

テストケース記述での工数の考え方(ただしある意味当然)が記載されていたり、テスト自体の比率(準備、仕様化、、、)の筆者による経験値などが述べられている。

「ソフトウェアテスト見積りガイドブック―品質要件に応じた見積りとは」の方には、さらに具体的にイメージしやすい掲載もある。特に東京海上日動システムスの事例。テスト工数の全体に占める割合という概算的な数値である。ただし、まずはその数値で金額的な見積りを行うことは有効と、個人的には思う。(もちろん積み上げによる見積りとの併用が望ましいが。)

他にこの本では見積りでのパラメータが豊富に記載されている部分も多いが、具体的な数値とのペアではないのでイメージしやすいかは? 逆に、自組織でいくつかのパラメータを採用して、計測したり市場トラブルやリリース後のトラブル数などと対比することで、見積り精度の向上に役立てることはできるだろう。

ITシステムに対する受け入れテストの工数予想は、開発ベンダーによるインストールからカットオーバーまでの期間に関係する。組込みなどを含めてソフトウェアテストを請け負う企業もあり、そのような企業にとっては請負の見積り金額に関係する。ソフトウェア開発を請け負う場合でも、自テストの工数を加味する必要がある。それらを考えると、精度を高める工夫(と同時に予想との差異分析やその対応)が必要なはずだ。

IEEE829 208ではレベルテスト毎の計画という考えを入れているので、各レベルテスト毎に見積って積み上げることで見積り精度は上がっていくと思われる。レベルテスト(テストレベル)という概念を取り込み、ソフトウェアテストのためのコストを見積ったり計測することで、例えばコンポーネントテストでの自動テスト化/自動テスト拡張なども判断しやすくなると考える。

12月 29, 2011 ソフトウェアテスト, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月28日 (水)

日経のプロジェクト成功率

日経SYSTEMSの「さらば失敗プロジェクト」に関連して、日経コンピュータでのプロジェクト成功率を再確認した。5年毎なので、次回は2013年かと思われる。その頃にでもと思ってたけど、日経SYSTEMSの記事に誘発される格好で今のうちにまとめてみる。

日経コンピュータのプロジェクト成功率の記事は、2008年12月1日号と2003年11月17日号。ざっと表にしたものを以下に示す。

成功率 Q Q(母数比) C  C(母数比) D D(母数比) 送付数 回答数 回答率
2008年12月1日号 31.1% 51.9% -/212 63.2% 277/438 〔393〕 54.6% 239/438 〔392〕 8800 814 9.25%
2003年11月17日号 26.7% 46.4% -/1198 76.2% 1138/1493 54.9% 843/1558 〔1522〕 12546 1746 13.9%

母数比は、回答数と成功数。そこでの〔〕は、クロス集計上の回答数。2003年の11月17日号でのDの54.9%は、回答数1558に対して満足なのは843件で54.9%であったが、クロス集計上は1522件を回答としたことを示している。(なお、843/1558=54.1%であり、記事での数字はどこかが誤記かと思われる。 Qの成功数を”-”としているのは記事に明記がなかったためだけである。)

Q(品質)、C(コスト)、D(納期)で、成功としているのは以下。
Q:「計画通りのシステムが完成」しており、しかも「満足している」
C:計画通りあるいは計画以下のコストで完成 (次の選択は「2割未満の超過)
D:計画通りあるいは計画より前倒しで完成 (次の選択は「計画から2割未満の遅れ)


QCD全てをクリアしたものを成功としているし、Qはシステムに対する満足である。それを考えると、成功率3割は頷けなくはない。逆に成功の反対を失敗と捉えて、失敗率7割と言うのには違和感がある。(ちなみに良く引用されるアメリカのスタンディッシュグループでの調査も、3つともクリアを成功と定義しているようだ。ただし向こうでは放棄の%が少なくない。)

ちなみに、CQDの一部をクリアしている割合は明示されていない。あるいはQCDともクリアしていない割合が知りたい数字かもしれないが、そちらも示されてはいない。あくまで数値からの類推だが、2008年でのQCDともクリアしていない割合(駄目プロジェクトでも呼ぶべきか)は、1割程度ではないだろうか。これは各QCDのクリアが5割程度であるためである。(単純に1/2*1/2*1/2と考えると1/8。)


CとDでの計画通りに、1割程度の相違を含めるかも記事からは判明しない。回答者が判断しているのかもしれない。個人的には、1割程度の相違は計画通りに含めているような気がする。

このアンケートは、回答社での直近の1プロジェクトに関してのものである。えてして、その会社の画期的だったり大規模なプロジェクトになることが予想される。その前提で数字を考えるべきだろう。(一般的に、コストがかかったり期間が延びやすいと考えられる。)


なお、結構議論のある所に、計画時点をいつと考えるべきかがある。特に要求仕様追加などが発生した時の、”計画”時点。追加前の当初の計画時なのか、追加後の再計画時なのか。再計画時とすべきと考えるが、アンケートで明示されているのかも気になる。

アンケートの回答率が下がっていることも気になる事項である。2003年では他社との比較もあって積極的に回答したが、2008年時はプロジェクト失敗の数字が一人歩きして「IT部門は、、、」の材料になったりして、うんざりしたのかもしれない。あくまで個人的な推測。


次回のアンケートでは、CやDの成功範疇や、再計画との関係が明確になるか気になる。出来れば、CQDの一部はクリアしている割合の明示も期待したい。また、次回の有効回答率にも興味があるところである。

12月 28, 2011 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月24日 (土)

日経SYSTEMS 1月号「さらば失敗プロジェクト」

日経SYSTEMSの「さらば失敗プロジェクト」、知り合いのつぶやきから数日前に知ってたけど、今日雑誌の方を細部で確認。

いくつかの事例が書かれたルポの方は(失敗例として)頷ける部分もあるが、問題は最初の方の数値の列挙。「プロジェクトのうちに94.5%に深刻な問題が発生して、そのうち89.9%が同じ失敗を繰り返している」としている。

0.945*0.899=0.85 で、前プロジェクトのうち85%は、同じ原因で失敗していると読み取れる。

今となってはアンケートの原文がネットにないので何とも言えないが、今回の記事の本文でも質問は「あなたが現在または直近で関わったシステム開発プロジェクトについてお聞きします。そのプロジェクトでは、右に挙げる問題が発生しましたか?」。(右に挙げる)問題として、スケジュール遅延などがある。本アンケートは、ネットのITpro上で行ったものでその記事は以下。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20111024/371258/

有効回答は73。上のURLでの記事で分かるように、そもそも、問題意識を持った人が回答したと言える。しかも、今回の記事では、問題がある→深刻な問題発生となっている。(アンケートの設問に、”深刻な問題”とあったのなら撤回すべきだろうけど。)

プロジェクトなので、あるいは定常の業務でも、日々問題は発生する。それを解決していくのが、ある意味プロジェクトマネージャーの仕事。日程遅れなども1割程度は許容範囲だろう。最初の日程は大枠であり、段階的な詳細化などを通じて具体的になっていく。最初の大枠での”案”に対して、1日遅れたら失敗との烙印は普通は押さない。(日経での別調査でも、1割の違いは失敗とはしていないはず。これらは他でのプロジェクト失敗率などと一緒に別途調査。)

また、別の設問は「現在または直近で関わったプロジェクトで発生した問題は、以前にも繰り返し発生しましたか?」。それが、記事では同じ失敗を繰り返しているとの表現になっている。同じ問題の発生と、同じ失敗は違う。多分回答者は、”以前もスケジュール遅れが発生したな~”程度で、Yesにしたのだと思われる。

なんか今回の記事での数字は、言葉で妙にバイアスがかかっているように思えてならない。気になっているのは、この類の数字が学会などでも利用され、まるでIT業界は駄目チームのように受け取られること。就職先として人気無くなるだろうし、社内には過度に反応して非常に細かい管理で対策しようとする所が出てくる。極論だろうけど、開発ベンダーの資金調達などにもマイナスになる。ぎりぎりセーフや上手く回っているプロジェクトが、たくさんあるのに/あるだろうに、、、。

12月 24, 2011 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年9月 9日 (金)

日経コンピュータなどの電子書籍化

本棚の整理で、ついに(というのもおかしいが)雑誌関係も電子ブック化することにした。いわゆる”自炊”と”他炊”。自炊なのは雑誌の一部分を残しているもので、日経エレクトロニクスとか日経コンピュータなど日経の雑誌が多い。他炊なのは、1冊のままで残していたものでBitなど。ちなみに、そもそも雑誌をスキャンしてくれるサービス会社が少ないし、切り抜きしたものを行ってくれるところは皆無。時々利用していたスキャンサービスの会社は、以前は雑誌OKだったのに最近雑誌などサービスの一部を中止してしまった。

日経エレクトロニクスは結構長く購読してたけど、ハードウェアとの関係が薄れたし、本屋さんでの購入や一部分の記事購入も可能となって年間購読は止めてしまった。そのせいもあって、思い切って電子化しておこうとの気持ちに。そうなると、ついでに日経コンピュータなどの方もとの気持ちになって、そちらも電子化することにした。日経コンピュータなどもファイルにしてると、取り出したり開いたりするのにちょっと体力が必要で、面倒くささを感じてしまうようになったためだ。(少し情けない。^.^;;)

ちなみに、雑誌の自炊での注意点は、表紙部分だろう。膠(にかわ)?の付き方が違うのか、表紙とその後の2,3枚はくっつきやすい。つまりスキャナーで重送になりやすい。思い切って幅を短めにカットすればいいが、表紙での文字まで切れてしまうことになって、実際やりながら改良するしかない。(スキャンサービスで雑誌が敬遠されるのも、その辺りが原因だろう。)

P90905962で、日経コンピュータの自炊前に撮影したのが左の写真。丁度創刊準備号から残していたので、懐かしくてパチリ。

上での一番左が、1981年の準備号(特別版春季号)の表紙、真ん中が1982年の1月11日号、右からはそれ移行の各年の初号表紙である。今から思えば初歩的なCGと言っても良さそうな画像の表紙が、10年ほど続いている。当時はCG自体が珍しかったが、こうして今の目線で表紙を眺めると時代の進歩を感じる。

また自炊しながら内容も眺めたりしたが、当時の記事や寄稿には、ITシステムの手作り感が多かった。ITシステムがプログラミングであり、品質を上げるために静的解析ツールを自社開発したり、ドキュメント作成での工夫点などの寄稿が少なくない。今よりも、システム発表の場になっているイメージ。また、システム化やツール化での割り切りの記載などもあって、個人的には今でも参考になりそうな事項も少なくなくて好感。(何となく、最近はなんでも出来るとか、100%達成みたいな内容が少なくない。)

また、長い期間で眺めると、流行の廃れや人物往来に思いを馳せる時も出てきて興味深い。大々的に取り上げていたものが急に話題から遠ざかったり今となっては不成功の烙印を押されたり、、、。人物に関する事項も、「そう言えばあの人は?」と行方などが気になる人も少なくない。なお、業界の浮き沈みという視点では、日経エレクトロニクスで取り上げられた製品群、技術や会社の落差が大きいような気がする。海外移転や空洞化の話題が増えているからなおさらだ。

今や代表的なスキャナーにはOCR機能がついてるので、自分の設定ではOCR処理済みのPDFファイルにしている。その辺りも、後の検索容易さなどで便利だ。もちろんOCR機能は十分な認識率とは言えないが、しおり(Bookmark)の作成には重宝する。

温故知新じゃないが、自炊しながら昔を振り返るのは悪いことではないと改めて認識した次第。

9月 9, 2011 ソフトウェア, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 電子ブック | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年8月13日 (土)

「アジャイルサムライ」と「Agile Samurai」

洋書売り場で、ちらっと”The Agile Samurai”を見かけて、気にはしていた。左図で判るように、特に表紙の奇抜さ。

いつだったか翻訳版が出そうなつぶやきを読んで、待ち望んでいた。発売日に大きな本屋さんに行くチャンスが無くて、近所の本屋さんで探したけど(さすがに近所では)見当たらず。とある2日間の会合初日の帰りに大きな本屋さんに寄ろうと思ってたら、初日に懇親会というか飲み会に誘われてそちらへ。2日目の懇親会には翻訳者の一人を見かけて、買ってなかったことを猛反省。そしてつい数日前に、想定してなかったが、隣駅の本屋さんで購入できた。

”アジャイル”と”サムライ”。前者は英語で、後者は日本語という2言語による造語がタイトルなので、人によってはどんな本かピンと来ないかもしれない。本の中ではさほど強調してないが、アジャイルでの一手法の”スクラム”を中心としたソフトウェア開発方法の本と考えればいいのかもしれない。つまり、”スクラム”の元ネタが、野中郁次郎氏らによる日本の製造業における開発プロセス紹介であることから、”サムライ”との単語と結びつけられても違和感が少ないと言える。(なお本の監訳者あとがきで触れているが、原著者自身元々は別タイトルにしたかったようだ。) 蛇足だが、本の説明図で、相撲のポーズらしきものも書かれている。

”スクラム”をはじめとして、アジャイル手法を導入してすると課題が発生するが、それらに踏み込んだ記載が多い。また想定課題を「センセイ」と弟子が問答するシナリオとしていくつも掲載されているため、具体的に感じるだろうし読みやすい。その意味でも、多少スクラムなどのアジャイル開発を実践していると、参考になることが多い。もちろん、これから実践する人が読んでも役立つ。ちなみに、「センセイ」は原書でも”Sensei”(Master Sensei)。 

例えば、各イテレーションで正式受け入れテストを含めるべきか。P197。実は、既述の2日間会合で、関連することが話題となった。(リリース前)イテレーションの「テスト」には、一般的には受け入れテストは含めなくても良いだろうというのを自分の意見として述べた。アジャイルサムライを読んでなかったことがバレバレ^.^;。 ただし振り返ると、実際の自分のプロジェクトでは、正式リリース前に顧客との/顧客によるテストは何度も実施することが多かった。一般的にも、イテレーションでの「テスト」に、受け入れテストを含めるべきと考えるようになった。(組込みソフトの場合、どんな体制にするかは組織体で要検討だろうが。)

またP217では、スタンドアップミーティング無しにする場合のことが述べられている。価値を生むならやるべき、そうでなければ無くしても良いケースもあるだろうとの記載。個人的には、若いメンバーなら^.^;立ったままで実施すべきと考える。(ただし駄目チームは、単に朝寝坊したくてスタンドアップミーティングはおろか朝のデイリースクラムすら否定したがるので、要注意かな。)

センセイと弟子との問答では、このように組織体によって柔軟に運用することが述べられている。Aでも良いしBでも良いと書かれているように受け取り、悩みが出てくるかもしれない。ただ、各自やプロジェクトチームで考えたり、場合によってはアジャイルのコミュニティなどでやりとりして自分なりに解決していくしかないんだろうと考える。

3章では”インセプションデッキ”という用語が出てきて、プロジェクトの方向性を明確にするための設問(例)が記載されている。ここが、なかなか良い。表面的にはさらっと読める部分だが、実践の際には何度も読み返したり、実際のプロジェクト運営で細部を考えてみると良い。”インセプションデッキ”は、アジャイル系のコミュニティでも、最近話題になることが少なくないと感じる。

冒頭での”読者の声”というのも少し面白い。初版でありながら日本の読者の声もある。ちなみに原書での何人かの”声”と、10数人の日本読者の声という構成になっている。原書も訳本も、レビュアーの存在が大きいとの印象。またそこでのメンバーはアジャイル系のコミュに登場する人が少なくないので、”読者の声”は読んで損はない(/読んでおくべき)と考える。


ちなみに、原書も購入した。当初P6の”期待をマネジメントする”のコラムで日本語監訳者によると書かれており、コラム全てがそうなのかなと、ふと思ったためだ。”期待をマネジメントする”のコラムのみと判明したが、それ以外でも原語が何だろうと気になる部分が少なくなかったのが理由。前に述べた”センセイ”/”Master Sensei”は端的な例。円高ということもあり、興味あれば原書も揃えてはどうだろう。

8月 13, 2011 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年6月13日 (月)

「復興支援地図」

東北大震災での津波浸水範囲や道路の通行規制などを示してある。ネットニュースで発行予定を聞いてて少し心待ちにしていた本。

書店で見かけてすぐ購入しようと思ったけど、自分には思ってたよりも大きめ。天気が雨だったこともあって、最寄り駅の本屋さんにしようと考えてその日は止めた。ところが、2,3日後に最寄り駅の本屋に行っても無し。6月末に入るかもとのことだったので、今日最初に見かけた本屋さんで購入。

ぱらぱら見たけど、改めて震災が広範囲に及んだことを認識した。また、地域によって状況が結構異なり、高台に学校などを集めて難を逃れたと思われるところもあれば、海岸近くにぽつりぽつりと避難所も含めた施設を設定してあるところも。避難所も津波浸水範囲からほんの少ししか離れてないのも少なくなく、ある意味紙一重。海岸脇でも、回りや上流の方が津波に浸水されてるのに、浸水されずに済んでいるところもあった。(ちょっとした高台だったり防波堤があるのかもしれず、機会があったら調べてみようと思っている。)

ニュースとかを聞いて、気になった箇所とかがあったらこの地図で調べたりする予定だ。

6月 13, 2011 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年4月 8日 (金)

「はやぶさ、そうまでして君は」

昨年の年末には購入して、しばらく積ん読状態。2ヶ月近く前に読み終わった。そういえば感想を書いてなかったと思い、メモのつもりで記載。

「はやぶさ」のプロジェクトリーダー、川口淳一郎氏によるもの。

多少淡々と「はやぶさ」のプロジェクトのことが述べられており、熱狂的な”奇跡の生還”みたいな書き方とは一線を画す。個人的には、この方が冷静にプロジェクトのことを知ることができて有益だった。

プロジェクトスタート時の、成功するか失敗するか判らないような状況。ちょっとしたきっかけなどでのプロジェクト承認。場合によってはハッタリ。そうはいっても、いくつもの難関とか挫折。先覚的な商品化とかシステム化や、一般的なそれらでも遭遇しそうな事が発生している。

印象的だったのは「『尻を叩く』よりも『どこで手綱を引くか』を考えることが多かったと思います。」。(P64) 一般的なプロジェクトでも、管理/監査みたいなことが主目的になってしまうことがある。現場の創意工夫に気づくことも必要だ。

サンプル採取に関するトラブル(ソフトウェアトラブル)にも、多少ページが割かれている。P145~。ニュース等で、プログラムのダウンロードミス(番号違いの類)のように思っていたが、内部の処理は複雑にできており単純なダウンロードミスとは言えなさそうに感じた。 しかも本失敗が判明したのは、直前に着陸成功の発表をしたばかり。本にはこの辺りの苦悩の様子が書かれている。さらに言えば、その後の通信途絶、その復帰のための予算獲得の活動が必要で、その対応も参考になった。。

ちなみに、通信復帰のためには周波数を網羅的に探索しなければならないが、搭載している水晶発振器の温度の予想を立てて範囲を求めたとのこと。温度は、温度制御が上手く働いてないことを想定しての範囲算出。 この類の話がこの本には多く、場当たり的な復旧作業でなかったことが判る。データに基づく作戦立案。ソフトウェアでのトラブル対策でも参考になろう。ロジックやテストデータがない状態の危険性を、肝に銘じておくべきと考える。

リチウム電池の復帰(補充電回路)の部分では、補充電回路がOnになったことが不思議と。P170~。 Onにするプログラムは入っていなかったそうだ。 当時のニュースと若干違う気もするが、まっそんな事もあるんだろう。

また帰還の際には、”太陽光圧”も利用したそうだ。P169。しかも姿勢制御プログラムの変更も対応したと。 なお、今になって詳しく調べたら、イトカワに向かう際にも太陽光圧(太陽輻射圧)のことは検討されていたようだ。

http://www.muses-c.isas.ac.jp/j/index_26.html

この本には、プロジェクトチームの洒落っ気というか遊び心にもいくつか触れている。

・イトカワの粘土細工コンテスト P117など
・はやぶさにちなんだ運用室暗証番号 P118
・カプセルに貼り付けたメンバーのカード P8(写真)、P208

自分の持論みたいで悪いが、うまく行ったプロジェクトには宴会とか上のような遊び心がつきものだ。(主要なメンバー構成で、だいたい成功/不成功は決まるように思う。) はやぶさのプロジェクトでは、「そんなことまでやったのか~」と知り、ちょっと楽しくなった。

また最後の方には、「二番ではダメなんですか?」、一番と言い続けるアメリカ(NASA)、そしてリスクとの関係についての考えが述べられており、参考になる。既に述べた事などを含め、プロジェクトのケーススタディーとして非常に有益な本と言える。

4月 8, 2011 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年3月23日 (水)

震災のシミュレーションコミックやスマートグリッド関連本

久しぶりに本屋に行って見かけた本。メモのつもりで残しておく。ちなみに、横浜ダイヤモンド地下街の有隣堂。

「ぼくの街に地震がきた―大震災シミュレーションコミック」

子供向け本のコーナーの棚に、平積みで置かれてた。すぐ隣にも2,3の震災関連の(子供向け)図書。

マンガということもあって読みやすいだろうし、どんな風に書かれているかも興味あって手に取ってみた。

前の方で、携帯電話が通じないことが書いてあった。ちなみに主人公の学校では携帯禁止で、故障かなんかしてるのを持ち込んだ子がいたとの設定。携帯電話不通は、今回の地震で震源地から離れている関東とかでも発生して、ついシミュレーション性が高いと感じてしまった。個人のエゴみたいなシーンもあり、結構参考になりそうに思った。


「スマートグリッドの構成技術と標準化」

こっちは、電気(強電)のコーナー。いくつかスマートグリッドの本があったけど、規格類が相当整理されていると感じた。自分としては、興味はあるけど実務にはノータッチなので、今回はメモで残しておく程度にする。

個人的なイメージでは、アメリカは相当な政府イニシアチブで推進。日本でも、いくつか実験や検証してたり企業取り組みもある。ただ、アメリカと対比的に考えれば、遅れてしまったと感じてしまう。今回の震災では電力の問題が深刻で、その意味でもちょっと残念/今後参考になるかもしれないとは思った。

3月 23, 2011 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

「トヨタ語の事典」

以前、ぶらっと本屋に寄った時に見つけた本。1ページに数個の用語解説がある。車名、グループ会社名、海外拠点名が半分近くを占めている。また、初版は2003年出版なので、多少(結構?)今と変わっているかもしれない。

個人的に興味を覚えたいくつかを紹介しておく。(車名など上で述べた部分は個人的にはあまり興味なく、それ以外での用語。)

・「DPS」 Design Planning Sheet

「設計計画書」。承認図部品の場合は、サプライヤーが提出する図面作成スケジュールや部品作成予定日など。(承認図部品の場合)あくまでサプライヤーによる提出とのこと。

・「PPC」 Pre Production Check

号口(量産)車両の慢性的な不具合や問題を記載。改善提案。

・「さんかくアール」 ▽内にRの文字

RはRegurationの事で、法規特性(法規で規定されている)の旨を図面に残しておく。同じように、「さんかくイー」と呼ぶ排ガス規制の旨のマークもある。

・「CE」 Chief Engineer

チーフエンジニア。20人ほどいるとしているが、個人的にはもう少しいるのではないかと思う。

・「TQ-NET」

「統合品質情報システム」。市場品質情報とその対応状況の管理システム。


○○ってトヨタじゃどうやってるのかなと調べたり、ぱらぱら見て背景やソフトウェア開発等での利用を考えるとヒントになることもある。

3月 23, 2011 書籍・雑誌, 自動車 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年3月 3日 (木)

「The Software Project Manager's Bridge to Agility」

少し急ぎ足だったけど読んだ本。

英語の本で、既存のソフトウェア開発プロセスへのアジャイル手法の組込みを意識したもの。既存プロセスとして、PMBOKでのプロセスを前提としている。

非常に気に入ったのは、PMBOKでの各プロセスの番号(章/項:例えば「プロジェクト憲章作成」 4.1)が、そのまま同じ番号での章/項で使用されているところ。各プロセスで、従来の手法とアジャイルでの手法が対比的に表形式で述べられているところである。ちなみにここで記載した手法とは、PMBOKでの”ツールと技法”に近いといえる。

企業内の開発組織は、それなりの成熟度を持っているところが少なくなく、大なり小なり既に社内プロセスが確立している。そのような場合に、一挙にアジャイル手法を導入するには無理があることがある。製品の開発中とか、派生での開発で従来のプロセスを踏襲する前提の場合が、特にそうである。

そのような場合、小グループで実践するとか、一部のアジャイルプラクティスを導入するなどがよい。後者の場合、今回のような本は参考になるだろう。特に、従来の社内プロセスをPMBOK上のプロセスにマッピングしてある組織体とか、マッピングしやすい状況ならなおさらだ。

この本では、複数プロジェクトやPMOに関しても言及している。その部分も大規模プロジェクトなどには参考になるだろう。ちなみに、著者の女性2名はどちらも、PMPで認定スクラムトレーナー(CST)である。

なお、この本でベースとしているのは、PMBOK 3版。細部では4版でないことを気にする人もいるかもしれないが、3版と4版は大きな違いは少なく、各プロセス内やいくつかのプロセスの変更がほとんどである。そのため、実際に適用してみる場合に、各自でのプロセスに応じて検討すればいいのではないだろうか。

自分の回りには、PMP取得者とかそれなりの社内プロセスを持ってる人が少なくないので、勧めたい一冊である。


なお、関連して少し。

CMMIとアジャイル手法に言及した本も出版されている。書店で見かけたのが、左の本。

また、アジャイル系のTwitterつぶやきで見かけたのが、以下のサイト。スクラムでの手法とCMMIとの関連を述べている。


http://www.scrumalliance.org/articles/334-implementing-scrum-agile-and-cmmi-together

上のサイトでは概要しか書いてないが、それでも結構役立つのかもしれない。(ただし、自分の回りにCMMIを今も中心的にやっている人が皆無なので、感想などを聞くチャンスがないが。)


ちなみに、アジャイルでの手法とPMBOKを中心としたソフトウェア開発プロセスとの関連性は、結構以前から検討されている。

自分の持っている書籍の中では、この「実践アジャイル」がその代表。2005年出版。

2005年出版なので、PMBOKは2000年版をベースにしている。また、プロセスの記載順が、PMBOKでの立ち上げでの各プロセス→計画での各プロセス……となっているので、少し違和感がある。

ただし、今回「The Software Project Manager's Bridge to Agility」の紹介を兼ねて、この「実践アジャイル」を読み直したら、参考になる部分が結構あった。当時読み流していたんだろう。その意味では、今でも参考になる箇所が少なくない。

この「実践アジャイル」でも触れているが、「APMBOK(アジャイル PMBOK)」なるものがある。「実践アジャイル」著者のサイトにある。

その後オリジナルは新版発行されたが、日本語翻訳は行われていないように思っていた。しかし、オリジナル新版を探せていない。探したら、ここの部分に追記等を行う予定。


いずれにしろ、個人的にはアジャイル導入での困難さとかの議論には多少辟易している。困難だったことをどう克服したかならまだしも、弊害が多いとの意見に終始している。ここで述べた書籍などで、生産性や品質の向上を意識しつつ、現行プロセスとアジャイル手法の関連性を考えるのは良いことだといえる。


補足:当初、APMBOK(アジャイル PMBOK)が英国プロジェクトマネジメント協会(APM)によるものの日本語訳と記載していたが、どうも勘違い。APMがアジャイルを絡めている事と、ごっちゃになってたようだ。ちなみに、" APM Body of Knowledge"なるものはAPMから発行されている。

3月 3, 2011 ソフトウェア, プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月18日 (金)

「ソニー VS サムスン」

しばらく積ん読状態だったけど、サムスン電子のCEO交代や、週刊ダイヤモンド2011/2/12号での”ヤメソニー”の言葉が気になって読んだ本。

韓国の経営学者の書いたものを日本語訳したものだ。サムスン/サムスン電子の事を知りたかったことと、韓国目線での両者の対比に興味が湧いて購入してた。サムスン絶賛かとも思ったが、結構冷静に分析してある(むしろサムスンに批判的な部分も少なくない)と感じた。

冒頭の方は、ソニーの不振、そしてそれとは対比的なサムスン躍進の様子が書かれている。プレイステーション開発のくだりでは、技術者の階層構造としてトップにアナログ回路技術者が位置しているなどの記載をしている。

サムスンでのSCM(サプライチェーンマネジメント)、「サムスン総合技術院」などの研究所、VIPルームと呼ぶプロジェクトチーム集結、SAPによるERP、サムスングループ統括としての秘書室(戦略企画室)などに触れている。

逆に、グループ企業間の株式持ち合い状況以外に、会長やその親族間の資産移転にも触れている。また二代目会長の李健煕(イゴンヒ)の自動車事業での失敗や、その息子の李在鎔(イジェヨン)のインターネットベンチャーへの投資失敗にも言及している。といっても、投資失敗については、企業なら大なり小なり発生していることではある。ちなみに李在鎔(イジェヨン)は、昨年12月に、サムスン電子での10何人かの社長の中の一人に加わった。

個人的に面白く思った逸話。アメリカから半導体設備を購入して工場に運搬しようとしたら、高速に入って、高速道路出口から工場までが舗装されていない道と判明。約4キロメートルのその道を、数時間で舗装したと。さらにその判断は、運搬担当の従業員であり、舗装が早く乾くように巨大扇風機まで用意したそうだ。


この本では、ソニーとの対比で、サムスン電子を真のグローバル企業になりきれていないと指摘している。また直近では、サムスン電子は、四半期で赤字計上している。これは決算公表してからは初とのこと。従って、この本が出版された頃と比較すると、躍進にブレーキがかかったことになるかもしれない。しかし、いずれにしろ、サムスン電子は気に留めておくべき超大企業には変わりがないので心に留めておくつもりだ。

2月 18, 2011 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月15日 (火)

「戦艦大和誕生」

プロジェクトマネジメントの勉強のつもりで、特に日本での歴史物を読むことがあるけど、これもそんな観点で読んだ本。ネットの情報で、戦艦大和は同じ設計図での別の戦艦に対して、半分の工数や工期で建造したとのことをひょんな事で目にしたためだ。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20070817/279845/

元々戦艦”大和”には興味もあって、呉の大和ミュージアムなどにも行ったりした。一般の人、特にエンジニアだと、零戦と大和には大なり小なり興味があるのではないだろうか。ただし、零戦の方は設計技師堀越二郎の名前は有名で本もいくつか出ているが、大和の設計や製造となると一般的には広まっていないように思う。

(文庫)本2冊のちょっとしたボリュームということもあって、駆け足で読んだ格好になった。

著者は、元エンジニア。その視点での記述が多く、造船や溶接に関しては、詳しく書かれている部分が少なくない。他にもいくつかの著書があるようだ。

2冊それぞれに副題があり、上巻は”西島技術大佐の未公開記録”、下巻は”「生産大国日本」の源流”。実は、戦艦大和の建造までの話し自体は、下巻の1/5位まで。その後は、製造での中心人物である西島(技術大佐)が商船などの建造に関与するため、その話題が多くなる。駆け足読破だったこともあり、下巻のその後は、最初少し拍子抜けした。

しかし読み進めるうちに、西島のドラマが、現代での各自のプロジェクト経験とか企業内での複数プロジェクトと似ていたり参考になる部分が多いと感じてきた。その意味で、この本では戦艦大和の建造やその関連を通じて、多くのことを学べると言える。


なお、戦艦大和、およびその類型の建造に関しては、以下などが参考になると思われる。いわば”A-140”が、類型も含めた戦艦のコードネームで、派生的に4つ建造したことになる。戦艦大和は海軍での建造で、冒頭で対比的に述べられる武蔵は三菱長崎造船所による。また、空母に改装されたものもある。

http://military.sakura.ne.jp/navy/b_yamato.htm

またここでは西島の作業を建造との表現を用いるが、現代やソフトウェア設計だと、(詳細)設計~生産までを手がけたとのイメージが良いと思う。


そもそもこの本では、戦艦大和建造までに、西島などの失敗事例や試みなども書かれている。特に溶接技術に関してはページが割かれている。

戦艦大和建造の当初の予定は、以下だった。(上P350)

 昭和12年(1937年)11月4日 起工
 昭和15年(1940年)8月上旬 進水
 昭和17年(1942年)6月15日 引き渡し

しかし実際の引き渡しは、1941年12月16日。半年も”前倒し”される。むしろ、”前倒し”を達成したと表現すべきかもしれない。

海軍といえども、予算があるから切り詰めろの指示が来る。性能として頑丈にしろという点と、航海性能を上げろという相矛盾する要求が突きつけられる。頑丈にすれば重くなり、速力は落ちる。また要求事項に関しては、頑なに変更を拒む、、、、。

軍縮の関係で、戦艦建造のノウハウはほとんど無い状態。ドック(の拡張工事)や工具から検討が必要だった。囚人までをも利用したという。さらには機密性のために、全体や他ブロックが分かりにくい図面での作業。砲塔部分の図面では寸法すらなかったそうだ。(上P379) ちなみに、拡張して工事したドッグは、各側2メートルの余裕しかなかった。対応として、実寸大の木の模型を作ることで、内装等の確認や実組み立てを効率よく行ったとのこと。実寸大といっても、全長は250m超。 また、特許に関する意識の件も触れてあった。

そのようなことを考えると、現代でのプロジェクトマネージャーの抱える課題と似通っている。その意味で参考になるし、親しみすら沸いてくる。

なお、人数を増やせないことが工員数一定となり、管理しやすくなった側面もあったと。(上P417) この辺りも現代に通じる。つまり、人月などでの見積もりして進捗管理するが、土壇場ではそう人を急激には増やせない。あるいは、増やしたことでかえって弊害を引き起こす場合がある。

戦艦大和は46センチ砲が有名であるが、砲塔を進水後に搭載している。(上P351) 船体がドックの底についてしまう可能性があったためと書かれているが、半分ほど合点がいかなかった。ドックの工事状況や工事結果により砲塔搭載をリスケジュールしたのではないだろうか。進水後に砲塔搭載するためには、雨が入らないようにするとか周りの装備の作業が通常と大きく異なってしまう。それらを含めて手順を考え直したのだろう。なお、46センチ砲が目に触れること(46センチ砲を想像できること)を避けたのも理由だったのかもしれない。

鋲打ちに対する二重底検査の逸話も面白い。(上P422) 鋲打ちの検査を徹底的行って、その後の残作業を減らしたというもの。 ソフトウェアでのテストファーストなどにも相通じる。

第二次世界大戦の状況により、計画に対して前倒しとなる。引き渡しを、2ヶ月半繰り上げて3月末とすることになる。(下P82)  実際最終的には、さらに前倒しになるが、この辺りも現代と似ている。そもそも完成予定を変更することは良くある。機能追加で実質延びることもあるだろう。まっ、古今東西似たようなものとの認識と、段階的詳細化やそれに伴う予測精度向上は念頭に置いておくべきだろう。

戦艦武蔵との工数などの対比は、下P94辺りに詳しい。武蔵の建造の見積金額にもそれが現れ、(いわば発注側としての)西島と、三菱との関係がギクシャクしたらしい。 ただふと思うに、当初から戦艦大和建造に三菱メンバーを参画させたり、製造に関するノウハウ等の伝授も行ったら違っただろうにとも思った。個人的には、派生機種開発とかサービス移行などとも相通じそうに感じたが、どうだろう。


戦艦大和の進水式の後、1940年10月、西島は艦政本部に転任する。そこでは、(勘違いかもしれないが)ざっくばらんに言って民間向けの商船の建造にタッチする。本来(元々は)逓信省の役目を引き継ぐ格好。ただし逓信省側からすると、ぶんどられた格好。軍事物資の運搬能力アップが急務だったためだ。(本では、海軍 vs. 逓信省のわだかまりにも触れている。)

第二次世界大戦では、アメリカの攻撃で一般船の沈没などがあったが、当時はそれがアメリカにとって有効に働いた。逆に日本は武士道のような意固地さで、商船攻撃に踏み出せず。また、そもそも商船の生産能力に大きな隔たりがあった。(商船攻撃の逸話が下P319にある。)

その生産能力向上に、西島は駆り出されることになる。工場の建設や生産方式の改良、車のエンジンの利用、X線を利用した検査など、、、、、。ただ、歴史を知っている我々の視点では、回天などの特攻兵器、そして原爆の話題にまで及ぶにつれ、もの悲しさも感じてしまう。

そんな中で、個人的に気に入った逸話(下P285)を紹介しておく。西島が民間の浦賀船渠(うらがせんきょ)へ増産依頼をし、その際に浦賀側として問答したのは狩野忠男。勉強会などを通じて知っており、会議の際に西島の同級生を含めた他の重役連中を差し置いての問答を行った。そして、材料を西島が確保し、工場の開設にこぎつける。工場の船の建造では、大津高等女学校から100名ほどが来て、うち20名ほどが狩野のもとで現場作業を行った。他の所では事務作業をさせたので、(監督官から)文句が来た。移動させようとしたら、彼女らの方が泣きながら反対したため現場に戻ることになった。そして、終戦後42年ぶりに狩野と再会。


当初”戦艦大和プロジェクト”を知ってみようみたいな観点だったけど、派生開発とかプログラム管理そして人員確保なども含めて現代に通じることが多くて、非常に参考になった。”西島亮二”とか”西島カーブ”とかで検索すれば、トヨタ生産方式との関連や対比などに言及しているページもある。個人的には、リーン開発の観点で、西島生産方式について眺めてみるのも悪くないと思った。

2月 15, 2011 プロジェクトマネジメント, 書籍・雑誌, 歴史 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月11日 (金)

「技術発展と事故」

昨日、宴会の前に立ち寄った本屋=紀伊国屋で、何気なく見つけて購入した本。

中災防新書の中の1冊。ページ数も200ちょっとで、読みやすかった。

エネルギー資源や建造物など多くの分野に関する事故について述べてある。各分野での概要、そしてそれぞれの事故が、2ページ程度で書かれている。そのため、様々な事故を俯瞰するのに役立つ。エネルギーで言えば原子力発電は当然としても、石炭やパイプラインに関する事故も書かれている。建設物だと運河、交通機関だと蒸気機関車の煙など、今となってはトピックにならないような事故も記載してある。

当時での問題や、それぞれの事故原因や事故対策検討のプロセスが参考になった。自分自身の専門分野とは異なるジャンルの話がほとんどだが、仮想的な課題問題と考えて自分なりに考えた原因や対策と、実際のそれらの違いを考えてみるのは良い思考実験にもなった。

個人的には、エンジ系の人たちと懇親会などで語らうこともあり、犠牲者などの発生した工事のことも話題となる。そんな会話での下勉強にも役立つ本に思えている。

2月 11, 2011 安心・安全, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 1日 (火)

再読「レクサス~完璧主義者たちがつくったプレミアムブランド」

昨年でのトヨタリコールの際に”グローバル品質特別委員会”などが話題になったが、ふと思い出して再読した本。

海外で出版されたものを、日本語訳したもの。冒頭の謝辞に書いてあるが、トヨタ自動車からの正式な許可を受けて書かれたものではない。逆に、そのせいもあって、トヨタを別の視点で理解できるかなと思って購入した。

”グローバル品質”の視点では、新興国にはそれに応じた品質観点が必要かもしれないとの議論もある。トヨタでも同様では無かろうか → そう言えばレクサスは海外向けがスタートだったよな~ と考えて、昨年の暮れ辺りから再読しようと思っていた。この本では、米国トヨタ自動車販売(トヨタモータセールスUSA TMS)とのやり取りなども多く書かれており、参考になりそうと思ったからだ。

そもそもトヨタにとっての高級車市場への乗り込みは、不利な立場だったとしている。そのために、レクサスでの試作車は約450台、1400人のエンジニアなど。通常のトヨタの新製品開発では、実物大試作車は2,3台。エンジニアも最大200人。(P64) なお、個人的には通常での試作車2,3台は変だと考える。フェーズ(段階)と混合したのじゃないだろうか。

設計当初でのエンジニアがヨーロッパ高級車を10台ほどレンタルして名古屋から箱根まで走った話(P76)や、アメリカでの今風用語で言えば超セレブな屋敷を見学した話(P94)などが掲載されている。

製造視点では、田原工場建設の話が、結構面白い。ほとんど未開の地で、工場操業の2ヶ月“後”に現地住宅の160室のアパートが完成。駐車場には、週末ハンターによる薬莢(やっきょう)が散乱していたこともあったと。(P143) ただし港湾には近い。なお、アメリカでの工場操業やサービス教育などにも触れている。

エピローグには、グローバルデザインセンターの様子が書かれており、海外を含めた多くのデザイナーが集まってアイデアを交換している。(P320)


田原工場での逸話は、製造業での本質的な部分かもしれない。端的には、いかに(トータル的に)安く作るか、、、、、。また、この本や他のトヨタの本などから考えるに、トヨタにとっての”グローバル品質”は、ある意味”ブランド戦略”を意味するのかもしれないと思うようになった。

レクサスでも、設計、生産やサービスに関する基本的な教育の中心は、日本(だったと言える)。これからの”グローバル品質”の時代でも、それらを日本でカバーしていくのではないかと感じた。高級車にしろ、低級車にしろ。各国の営業からの意見による製品開発やブランド開発が行われるだろうが、各国で車種設計~製造にはまだまだ至らないだろうと感じた。外れたら悪いけど、、、、、。

2月 1, 2011 書籍・雑誌, 自動車 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年1月20日 (木)

「世界に誇る日本の建造物」

日本での橋、ダム、トンネルなどの土木建築物を扱ったムック本。サブタイトルとか表紙に、「現代日本を創ったビッグプロジェクト」、「石見銀山から東京湾アクアラインまで現代を映す日本の巨大建造物+土木遺産 500選」。

2008年出版で、当時もちらっと見たような気がするけど、(興味あった明治時代の建造物が少なく)現代の建造物が多いように思えて購入までは至らなかったように思う。

今日、改めて見たら、トンネル工法やダムの工法なども書かれてて、結構面白かった。明治時代の建造物も少なくない。また、地図があり、大きさの対比としてN700系のぞみや東京ドームが脇に書かれているのも,、実感が湧いて良かった。

スポットなりコラム的な話題のページもあり、戦国や江戸の時代との関連や現代でのエピソードなどが書かれていて、知らないことがほとんど。そこでの記載で”ダムカード”なるものがあるそうで、どっかの1枚くらいは手に入れてみようかなとも。近場のダムは、管理事務所でもらえるみたいだ。ダムって、道路から見たりすることはあっても、管理事務所などに出向くことってまず無い。


ここ2,3週間、「どっかの本屋さんで見たな~」と思いながら、なかなか見つからない本があった。検索や神田とかでも見つからなくて、多少諦めかけてた。今日、何気に最寄り駅の本屋さんに久しぶりに行ったら、その本が。そして近くにあったのが、この「世界に誇る日本の建造物」。どちらもムック本だったけど、探してた本の検索では少し似た内容の別の本が引っかかったりして、書店でその近くを見てたのが見つかりにくかった理由の一つ。 反省もあるけど、まっ良い本も手に入ったので、良しとする。

1月 20, 2011 テクノロジー, プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月31日 (金)

2010年雑記

大晦日なので、今年2010年に読んだ本や気になったことなどを書いてみる。読んだ後とかにブログに書こうと思いながらも、書くタイミングを失ったものが多い。(一部既に書いてることがあったら、ごめんなさい。)

・プリウスリコール

1月とか2月に話題となった、ブレーキの件。あくまでブレーキの件。個人的には、今でも(本来のリコールの定義で)、当初ブレーキの問題がリコール扱いに該当するか疑問という考え。

良い勉強になったのは、まずはマスコミでの扱い。結構細部まで内容を記載するマスコミもあれば、品質問題とか安心・安全に十把一絡げの所も。同じマスコミの会社や媒体でも、記者によって扱い方が違うのも興味深かった。後は、学者先生とか業界人の意見も色々。**さんは、そんな思考だったのかと人物像なりを考え直すこともあった。なお失敗学の畑村さんなどによる講演(パネルディスカッション)は、個人的には良かったとの印象。

トヨタの「グローバル品質特別委員会」設置や、その様子のビデオ公開など、消費者や世論へのアピールの動きは、当初少し驚いた。特に後者は、そこまでやるのかな~との印象。(くどいけど、あくまでプリウスのブレーキの件。) ただし今後のこの類の対応として、大なり小なり他の製造業の会社でも必要になってくるだろう。その意味では、注目しておこうと思う。


・トラブル対応としてのポイントバック

ソフトウェアトラブルおよびその対応で今年気になったのは、ネットゲームなどネット系アプリのトラブルの対応としてのポイントバック。従来慣れ親しんだ(製造業での)商品の場合は、返品とか返金に該当する対応。

ネット系のアプリケーションの場合は、そもそも”品”が存在しないし、無料の場合が多い。ただし、ゲームの場合は、”ポイント”が溜まったり、実貨幣でポイントを購入できるものもある。その場合のソフトウェアトラブルの損害とその代償をどう考えたらよいかと思っていた。

今年、ちょっと目に付いたのは、ポイントバックとか、ネット上の仮想商品の供給。

あくまでケーススタディとしての例示だけど、3月にmixiでのゲームアプリ「サンシャイン牧場」でゲームアイテムの個人掲示板が使えないトラブルが発生した。その個人掲示板は、ある意味有料のアイテム。不具合の修正も行われたが、無料で購入できるとすると共に、既に有料で購入した人には別アイテムがサービスされた。いくつかのキーワードで検索するとたどりついたり、キャッシュを見ることが出来るはず。

システムなりサービスを設計する際には、トラブル時の対応も考えた方が良い。その対応は、そのシステム/サービス内に入れ込むものもある。予備システムなどは典型例。他に、そのシステム/サービス”外”に設けるものもあるだろう。人手での代用も一つ。個人的には、システム設計の際に、トラブル時にシステム/サービス”外”の対応や必要ならその部分の検討を行うべきだと考える。

ちなみに、危険の大きさと効用の大きさを比較することが良く行われるが、あまりに数値的のみの比較での弊害として「フォード・ピント事件」があるので、留意。(危険の大きさとしては、このサイトでは残存バグの可能性が分かりやすい。ただし、「フォード・ピント事件」での危険は、車での構造欠陥。)


・電子書籍

今年は、iPadの購入を機会に、今までのドキュメントファイルの整理や紙情報→スキャンファイル化を結構行った。本のスキャンに関しては、どっか近くのコピーショップで行えればいいな~と探したり問い合わせしたけど、実際は見つからなかった。先々スキャンサービスの利用や、離れたショップの利用なども検討したい。


P6260019P6270023左側2つの写真は、購入した裁断機と裁断結果の様子。こんなものもAmazonで販売してて、Amazon経由で購入した。

実験兼ねて本や雑誌の裁断を行ってみたけど、2つ折りの雑誌が結構難しい。折ってあるところが三角形に近くて、そのまま裁断しようとするとずれていく。広げて、真ん中で裁断しようとしてみたけど、丁度真ん中だと裁断機の刀とホチキス部分がぶつかるので出来ない。少しずらそうとするにも、位置合わせが少し難しい。結局2つ折りの雑誌は、(今のところ)従来のようにカッターナイフで切断してる。

裁断機を利用しての自炊の経験から言うと、コンビニでコピーサービスとかがあるのなら、スキャンデータ渡しもやってくれても良さそうな気がする。まっ、媒体やネット利用可能とするかなど検討が多いのだろうか。ただ、調べた限りでは、カタログとかちょっとしたプリント物はスキャンサービスで利用不可。スキャナーを購入するほどでもない人達にとって有用だろう。

お試し的に、電子書籍をダウンロードしてiPadで読むこともやってみた。しかし、ダウンロード書籍に対する栞(しおり)やマーキングなどの機能でちょうど良いリーダーがなくて、つい遠ざかってしまった。個人的には、集中して読むなら、まだ紙の書籍の方が馴染む。

多少似ているが、日経新聞電子版も会員になっているが、プリントが制限されることで利用頻度はさほどでもない。会社からの帰りに、携帯で夕刊を読んでおく利用が一番多い。

また、 図書館でコピーが可能なのだから、電子データ渡しも検討して欲しいと思うようになった。デジタルデータなのが問題なら、低解像度にするとか認証などを設けても良いのかもしれない。少なくとも、一般的な書籍ではない例えば郷土史とか古文書とかなら課題は少ないと思うのだが。


・ソフトウェア進化

知り合いと、夏に少し話題となった。「ソフトウェア進化」に関する日本語論文もいくつかあるし、大学では「ソフトウェア進化工学」と称して工学的に研究しているところもある。イメージ的には、ソフトウェアプログラムがプログラム自身を自ら変更して機能を作り出すことや、ソフトウェアの外部変化への適応性がテーマになっている(と思っている)。

ただし夏での知り合いとの議論は、生物の進化と類似するのなら、生物進化そのものよりも、品種改良のような(人間社会にとって)能動的なことを検討した方が良いのかな~というもの。進化論学者さんの話よりも、農林水産試験場の研究員や園芸家のような人達の話を聞いてみたい感じ。有益そうなら、そのネタを仕込んで成長させてみるようなアプローチ。ソフトウェア進化よりも、ソフトウェア改良とかの言葉が良さそうに思えるとの意見も。ただし、「ソフトウェア改良」だと単なるデバッグみたいなので、用語的には一工夫いりそう。

あと知り合いとの議論では、DNAでの不要部分との類似性をどう考えた方が良いかも少し話になった。ソフトウェア進化ではそのようなものは、不要とか該当しそうな部分はなさそうと考えるのかな。あるいは、少しくらいバグがあったり、無駄と思える部分を用意してる方がいいかもとの話も。あくまで、DNAや進化論と類似性があるのではとの前提での話で、合意なり結論めいた話にはならなかった。


・社内伝道師(エバンジェリスト)

今年、ちょっと引っかかったのが「○○さんは、エバンジェリスト、、、、」という言い方。もちろん会社によっては職位として”エバンジェリスト”がある会社があるけど、そんな会社の人達とのやり取りじゃない。各自の会社でのスタッフ部門の人なり専門家の人の説明でのこと。

引っかかるのは、自分の周りでは尊敬の意味でが9割くらいだけど、残りが融通が利かないような意味で使われてる点。後者は一方的な説明だったり、別の考えとの妥協点を探ろうと相談してるのにその専門分野での考えを譲ろうとしない。また、各分野の説明をする時は良いんだけど、(分野間で多少矛盾する時に)その人なりの考えの統一性に欠けることもあるとも。それらにより、ある意味、弊害になることもあるらしい。

そんなことを気にして、伝道師(エバンジェリスト)と呼ぶより、 お坊さんとか小坊主、納所坊主(なっしょぼうず)など呼んだらいいのにと思った。伝道師が一神教系での用語で、他の考えを受け入れないイメージもあるためだ。日本でクリスマスや初詣を行うように、多神教系の言葉の方が良さそうに思えた。ただし、納所坊主って寺の会計とかを取り扱うお坊さんと知って、ちょっと適さないな~と。お地蔵さんも良いんだけど、じっとしているイメージが強い。

ただし、そもそも伝道師って、正教師の資格を持たない人のことと知った。正教師は、牧師さんのこと。また、伝道師って、物事のよさを伝える人の意味もあるようだ。(本来卓越した人を会社でも”牧師”と呼んでも良さそうだけど、用語的に宗教っぽ過ぎるので使ってないのだろうと推察する。)

伝道師(エバンジェリスト)と呼ぶべき専門家なら、現場への普及で余りに強制的に/固定的な考えを押しつけるのは似つかわしくないと思うようになった。


・i○○○は日本で作れるか

今年の受講した講演でスポット的に触れられたり、懇親会で会話になったもの。iPodだったり、iPadだったりしたと思う。日本の競争力低下の原因探りみたいな面もあったのだろう。とある懇親会で、その話題になったので、以下のことを述べた。
 

①日本だって作れる。作れないのはAppStoreなどの方。
ハードは、日本でも作れるだろう。細かいこととしては、アップルと同様に中国などでの製造で、日本での製造じゃ製造価格が割に合わない。また、じゃA4のチップを設計できるかとかがある。しかし、いずれにしろ、日本メーカーは、AppStoreとか緩い著作権管理は、心理的に発想しにくい。さらに言えば、ハードウェアチームとソフトウェア(特にシステム/ITを含めた)チームが、日本企業では協力体制になることが考えにくい。

②作れても商品化に行き着かない。
特に品質部隊や関連部隊とか事業部長とかが、出荷OKと言いそうにない。自分でもiPad買ったときに驚いたけど、電源ボタンが無い、音のボリュームも無い。社内でのレビューで、こんな設計なら色々文句が出るだろう。他には、PCとの接続とかネットワーク接続が前提。PC持ってない人やネットワーク接続できてない人を考慮しないのか!と怒られそう。さらには、同梱の説明書が薄いというか紙切れ。これだってマニュアル部隊から総スカンになりそう。


・「ガラパゴス化する日本の製造業」

2008年発売で、長く積ん読状態だったもの。講演等で日本の特異性を”ガラパゴス”と呼ぶことが増えつつあった頃の出版だったと思うので、タイトルに”ガラパゴス”を題した本としては早いほうだったはず。(ただし当時、”ガラパゴス”の話とAndroidの話とを一緒に聞く機会が多くAndroid採用勧誘のような受け取り方をしたせいか、この本を含め”ガラパゴス”関連本をほとんど読まなかった。)

今年日本でも各社からスマートフォンが商品化された。そこでふと、”ガラパゴス”騒動ってなんだったんだろうかと思い、この本を読むことにした。

当初予想では、日本の特に携帯などの特異性が多く述べてあると思っていた。でも実際は、韓国や台湾の企業に関する事項が結構詳しく述べられている。また、ある意味では必然だが、エレクトロニクス業界を扱っている。第7章「世界で勝ち抜くためのビジネスモデル」では、7つの条件を挙げており参考になるが、エレクトロニクス業界に関してのもの。8章は自動車業界に触れており自動車業界の課題も書かれているが、エレクトロニクス業界との関連が主になっている。

世界で勝ち抜くための7つの条件の冒頭が、”すり合わせ”の技術が活かせる分野としている。実は以前から、”すり合わせ”と”組み合せ”の技術論での2つの違いで悩むことが少なくなかった。この本で、”すり合わせ”技術の業界として自動車や工作機械とのイメージが強まった。自分の中で、”すり合わせ”技術=自動車・機会(業界)、”組み合せ”技術=電気(業界)と捉えてすっきりした。その基本的な気づきができただけでも、結構価値があった。

なお著者は野村證券の主任研究員であり、海外の企業情報が詳しいのも頷けた。ODM売り上げランキングや、実効税率の台湾・韓国メーカーと日本メーカの比較なども記載されている。台湾や韓国を含めたエレクトロニクス業界を考える上で、参考になることが多かった。


・「『失われた十年』は乗り越えられたか」

発売は2006年と、ちょっと前。「ガラパゴス化する日本の製造業」を読むうちに、こちらも面白そうと読んだ本。

”「失われた十年」を乗り切った自動車産業”と”自ら不況を招いた家電・電子産業”とを、章立てレベルで明言している。そこが結構、小気味良い。

海外に進出した中小企業も登場したり、タイやマレーシアの動向などにも書かれている。また、この本でも、”すり合わせ”の技術に触れており、その分野でアメリカ製造業は地位低下したと述べている。

この本では、アングロアメリカン型の考えに批判的な部分も少なくない。株主価値を前提としたコーポレートガバナンスなどである。そんな部分も参考になった。

12月 31, 2010 ソフトウェア, ソフトウェアテスト, プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 電子ブック | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月27日 (月)

ビジネスロージャーナル「ITベンダ対ユーザ システム開発契約をめぐる紛争」

大掃除や年賀はがき作成をしながら、休みの時などに先週土曜日に買った本や雑誌をぱらぱら読んだ。

タイトルの雑誌は、先週の忘年会前に神田の書泉に行って、システム開発関連の判例とかを探した際に購入したもの。当初、ジュリスト別冊とかにありそうと思ってたけど、(事前にネットで調べても)ぴったりそうで安いものが無かった。店内を回ってたら、”ビジネスロージャーナル”という雑誌のバックナンバーがあり、その2010年5月号の表紙に、「ITベンダ対ユーザ システム開発契約をめぐる紛争」と書かれていた。少し立ち読みして購入。

ちなみに、”ビジネスロージャーナル”のバックナンバーページは以下。

http://www.businesslaw.jp/single/

判例もそこそこ書かれていて勉強になった。2ページだけど三菱電機インフォメーションシステムズの人の執筆もあり、基本契約と個別契約(ここでは、プロジェクトのフェーズ毎の契約のような意味)の両方がある場合の、矛盾を想定した記載方法とかは具体的で「そうだよな~」といった感じ。

ちなみに執筆者の一人は「中村好伸」氏。2009年のPMI日本フォーラムで講演され、情報交換会にも出席されて色々お聞きした。掲載記事での冒頭に、相手方のアドバイザーが「PMBOKであれば、○○書面があるはず」の一辺倒で交渉にならず、結局相手方としてのアドバイザーを降ろされたとの話も。個人的にも「そうりゃーそうだわな~」。教科書のべき論だけじゃ、交渉にならないし、落としどころを見つけられない。

知り合いとかには勧めたい一冊。


ついでに。本号に日本ハム(株)の”下請取引承認フロー”が図示されてる。承認が何処で行われて、メールが行くのかどうかまで書かれてる。

2010年12月号も参考になると思って買ったけど、そっちは付録が結構面白い。法律事務所のハンドブック。会社というか事務所の写真や事務所弁護士のプロフィールなどが掲載されている。で、面白いのは(写真掲載の事務所は)、どの事務所も立派で、しかもほとんどの事務所が”書架”の写真を掲載してる。模擬法廷のスペースのある事務所もある。こんなの見ると、就職先として憧れるのも分かる気がした。  (理科離れもだけど、理科系企業離れもありそうな気がしてきた。)

12月 27, 2010 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 品質, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年11月28日 (日)

山を登りながら「ザ・ゴール」想起

今日は、伊勢原・大山。紅葉のライトアップ最終日だったので、急遽登ることにした。ただ最近、高尾山とか丹沢とかを登ったり、走ったりが多くなってる。(数年前とかなら、もっと頻繁に山などを走ってたんだけど。)

急な上り坂を登って、大山下社に到着。ライトアップまで時間があったので、なだらかな登山道も少し歩いてみた。そこで、ふと思い出したのが「ザ・ゴール」での登山の様子。TOC(制約条件理論)を分かりやすく説明するのに、子供たちへの宿題として出題する。グループ内に遅い子がいて、その子の荷物を皆で分担しても遅くなるので、それを防ぐ方法を考えなさいというもの。ロープでつなぐとか、タイミングの信号を出すとかが書かれている。(ネットとかで、更に分かりやすく書かれているのもあるので参考に。)

実際の山で思い出し、えらく違和感を感じた。あるいは、「ザ・ゴール」を読んだ時に引っかかったのは、実際の登山を思い起こしたからかもしれない。

そもそも、荷物を無くしてあげても遅れる子を、登山チームに入れることが不可解。極端だけど、その子はケーブルカーとかを利用して貰った方が良い。まっ、それは極端としても、別ルートからというプランも選択できる。

ロープで結ぶのも変。雪山とかでの遭難防止なら分かるけど、ハイキングレベルだと周りから文句言われるだろうとか。例えば、高尾山。 ハイキングでの、ちょっとした岩場ならかえって危険? 

実は、我々数名で高尾山に登った時は、さほど道に迷うわけでもないので、遅そうな人を先頭にした。それも固定的ではなくて、時々真ん中辺りだったり、、、。

コンスタントに歩ける平地のハイキングとしてなら理解も可能だけど、岩場などのような予測しにくい場合には当てはまらないと思える。逆にTOCは前者のようなケースだと考えられるので、「ザ・ゴール」での例としては悪くない。 本件は、TOCをプロジェクトに応用する際に、小さな部分への応用から考えるのと似ている。TOCというよりもクリティカルチェーンの方が良いかも知れないし、小さな部分への応用を先にというのは私の周りだけかもしれないが。


なお、ふと机の上の書類を見てみたらレターがあり、1面に「登山とプロジェクト」と書かれていた。プロジェクトマネジメント学会の、@pm.Letter。発行が7月15日とあるから、結構積ん読状態だったようで少し反省。 プロジェクトマネジメントと登山の、似ている部分とそうでもない部分の対比が面白いし参考になる。特にステークホルダー関与の仕方。登山は結局現場に任せることになる。プロジェクトだと、余りに関与しすぎ。

「ザ・ゴール」での登山部分も含めて、プロジェクトと登山の類似点と相違点を考えてみるのは役立つと考える。

11月 28, 2010 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年11月25日 (木)

「iPad VS. キンドル」

出版されるとほぼ同時に購入。ぽつりぽつりと読んだり、その後も所々を再読し、読後の感想が延び延びになってしまった。ソニーの電子書籍“Reader”(リーダー)が日本で発売されるとのニュースもあって、今のうちに書いておく。

新聞の広告で見て買おうとし、当時はiPadが日本で発売される少し前だったはず。最初は、ムック本のようなもので、使い方などの比較かと思ってた。書店で、その類のコーナーで探して見つからず、店員さんに聞いて分かった次第。当初、ムック本でカラーページ満載みたいなイメージだったので、正直ちょっとがっかりした。でも、読んでったら、面白い。

海外動向もだが、結構昔の日本で電子書籍なり、その発端に関与した人たちのことが書いてある。しかも、インタビューもあり、その人達が当時考えていたこと、そして今考えていることなども紹介されている。青空文庫やT-Timeなどにも言及してて、懐かしい部分もある。

ソニーのeBookリーダーに結構なページを割いていて、3つの電子書籍端末を比較していると言っても良いくらい。しかも、ソニーのeBookリーダーを牽引している野口氏の触れ方が当初思わせぶりに書いてあり、その意味でも印象が強くなってしまう。アメリカでの意外な販売方法などの記述もあり、今後の日本での販売を比較するのも面白いかもしれない。さらに言えば、ソニーが当初アメリカで販売をスタートした背景に、著作権への国民や業界の意識とか業界団体の考えなどがあるとしている。これは、書籍ばかりでなく映像コンテンツなどでも同様で、製品開発とかその投入地域を考える上での留意点になるのかもしれない。

フォーマット戦争など当時と若干変化している部分もあるが、基本的な考え方は参考になる。また、”自炊”の事や新興企業の製品などにも触れており、電子書籍に関して全般的に知るには持ってこいだろう。既述のキーパーソンの考えなどを知っておくことも有意義だ。

ここ何年かは、電子書籍のニュースに触れて、ちょっと読み直してみるケースが出てくるような書籍だと言える。

11月 25, 2010 書籍・雑誌, 電子ブック | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年11月17日 (水)

富士通見学-続編 「コンピュータサロン」とか社内図書館とか

「富士通テクノロジーホール」見学の後の、懇親会(?)に向かう際に目についたのが図書館。念のために確認したら、富士通社内の図書館で、外部者の利用は不可とのこと。(ちなみに、中原以外に2つあるようだ。)

外部者の利用不可は普通は当然なんだけど、敢えて質問したのは、タイトルに書いた「コンピュータサロン」のことが頭にあったため。ただし説明の人は情報系でもないようだったし、「コンピュータサロン」って知ってる人がさほど多くないようなので突っ込んでは聞かなかった。

「コンピュータサロン」って、五反田にあった小さな(?)情報系の図書館。ちなみに、そのころの話題が、以下でまだ残ってた。

富士通「コンピュータサロン」もうじき閉鎖
http://slashdot.jp/article.pl?sid=03/09/10/1339243

で、そこには、1997年に移転したと。大井町とのことだけど、今も実際運営してるかは?? 機会あれば、行ってみるかな。 (穂井田さんは多分いらっしゃらないだろうけど。 また、個人的には蒲田に引っ越すと聞いたような気がしていて、行き先が大井町だったとは知らなかった。)

http://pr.fujitsu.com/jp/news/1997/May/30.html


なお、”図書館”が社内にあるのか無いのかって気にしてて、時々聞くことがある。企業見学会などで、図書館の中を通ったり、通路に図書館があったりもする。逆に、企業経営の合理化などで、縮小されたり廃止されたりも。

見学などで部署内を通るときに、(雑誌棚とか新聞棚じゃなくて)書籍の棚があると、ちょっと嬉しくなる。ちょっと大げさな言い方だけど、その会社とかその説明の人を一目置くようになる。 ネット系の言語の結構よれよれの書籍を目にすることもあって、妙に感心したりすることも。

最近、全日空だったと思うけど、起業を扱ったドラマで2,3人の社員が自費で買った英語の本で操縦かメンテナンスを勉強しているシーンがあった。そこに社長が来て「すまん。ほんとは会社で買ってあげるべきなんだろうけど、、、。」 そんな台詞があった。

自分の勉強もあり自費で購入するものもあるだろうけど、組織体で知っておくべきものへの投資って必要だと考える。しかも、個人的な身近な例で言えば、ITILとかISO/IEC 25000とか冊数も多くなったし、お金も馬鹿にならない。なので、購入断念(ITILはポケット版だけにした)。 PMI関連で言えば、自分はPMBOK以外も自分で買ってるけど、プログラムやポートフォリオなどまで揃えようとするとそれなりの値段。

ソフトウェア関連でも、ISOのような規格系やBOKの類など、知っておくべき事がどんどん増えてる。管理職の類は、叱咤激励で単語を並べれば済むだろうけど、それなりに系統立って、しかも深掘りするためにはコストがかかる。研修への参加などもあるだろうけど、共有資産という意味での規格書やBOKを含む書籍も重要。自部門に、あるいは会社として必要なものは何かとか、そのための手当を考える必要があるだろう。

11月 17, 2010 ソフトウェア, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月31日 (日)

「七人の侍」創作ノート

黒澤明の映画「七人の侍」の創作ノート。

PMI日本フォーラムの帰り、少し飲みながらの夕食済ませて書店に立ち寄って購入。どこかの案内で見かけて気にはしてて、頭の隅にあった本。手に取って見て、格好面白かったので購入。(少しアルコールのせいで赤ら顔になってて、店員さんに悪かったかな。)

本自体は、2冊構成。その2つが透明ケースに入っている。片方が創作ノートそのもの(を書籍化したもの)で、もう片方の薄い方が、野上輝代さんによる解説。野上さんは、黒澤監督作品の記録やマネージャーをつとめた方。

創作ノートって、登場人物などが結構整理されて書かれていたり、ストーリーもそれなりかと思っていたけど、非常に断片的。特に、ノートが6冊あるけど、1冊目がそう。解説での補足やノートの方にマークや番号などがあるおかげでどうにか”解読”できるイメージ。逆に、ノートには参考にした小説とか別映画作品に関連するような事項も書いてあり、黒澤監督が当時考えていたことを身近に感じることができる。

解説では、映画でのシーン番号や映画の1コマも所々にあり、映画そのものとの関連が分かりやすいようにしてある。

ちなみに5冊目と6冊目がコンテ。


Pb260469Pb260470Pb260471Pb260472本とかケースの写真が左。ただし、写真での本のケースの入り方が正しいというか、書店での入り方と同じかは自信なし。

本「創作ノート」にちょっと興味を持ったのは、映画作成とソフトウェア開発/プロジェクト管理が似ていると言われることがあることにも関連している。また、「七人の侍」って、結構プロジェクト管理の側面で参考になる。正確には”日本的プロジェクト管理”と呼んだ方が良いかもしれないが。(これらについてはいつかまとめないと、、、。)

映画監督が映画を作ろうとしてどう考えるかとか、その思考過程を知ることができればと考えた次第。あるいは、映画「七人の侍」での各自の役割などを、黒澤監督自体がどう考えたかを知ることができればと思った次第。

その観点では、創作ノートの記述は非常に断片的な情報であることが結構驚きだった。そしてそんな情報や色んな人とのやりとりで、昇華していくんだろうと考えた。その集大成が脚本なり台本。

システムとか製品も、最初の設計段階では非常に混沌としている。ある意味、断片情報だらけ。個人的には、それらをまとめてドキュメント化しておくべきだと考える。逆に、細部のドキュメントは不要(必要なものだけで良い)。

映画「七人の侍」とか黒澤監督に興味があれば、ちょっと見てみてはと勧めたい1冊。

10月 31, 2010 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年8月 6日 (金)

NE 8/9号 最終ページ98

定期購読している日経の雑誌が、段々薄くなるのを気にしてた。数年程度のレンジでは、結構明らか。

で、今日届いてた日経エレクトロニクス 8月9日号の最終ページは、98。ちゃんと調べてないけど、100を切ったのは初めてだと思う。時代の流れなのかな。

ちなみに、特集はプロジェクター。またiPhone4の受信感度に関する解説があり、面白い。

8月 6, 2010 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年3月31日 (水)

”スクラム”の原典「ラグビー方式による新製品開発競争」

アジャイル開発”スクラム(Scrum)”の発端として有名なのが、「新たな新製品開発競争」という論文。竹内弘高,野中郁次郎. 「DIAMONDハーバード・ビジネス」4-5月号1986。さらに元は、その英語の論文。

ふと、そもそも野中氏や竹内氏が、何を問題視したり参考としたのか気になった。また、スクラムが日本での開発手法を参考にしたとのことで、もしかしたら現在のスクラムよりも参考になることがあるのかも知れないと気になった。

論文以外に、少し探して見つかったのが、左の本。その第9章に「ラグビー方式による新製品開発競争」として掲載されていた。スクラムを組んで開発を行うなどが書かれている。

この論文で分析した企業とその製品は以下。

富士ゼロックス(FX-3500)
キヤノン(PC-10、AE-1、オートボーイ)
ホンダ(シティ1200CC乗用車)
日本電気(PC-8000)


Img0322その論文での図の1つが左。従来は、各フェーズが分断されている。それが、分析したケースの場合はフェーズが重なっていたり、メンバーの一部はいくつかのフェーズに参画していることで競争力を増していると分析している。

ちなみに、フェーズでの重なりを、富士ゼロックスでは”サシミ(刺身)”と表現している。”サシミ(刺身)”は、現在のスクラムの本にも出ている。

ふと、フェーズでの重なりや、メンバーの重なり、あるいは広範囲の部署メンバーを巻き込んだプロジェクト遂行は、現在のスクラムでも参考にしても良いのではないかと感じた。


今となっては、論文そのものも20年位前のものになってしまったし、上で述べた製品群の開発当時を知っている人も少なくなったかも知れない。特に、現在のスクラム等を議論する人達には皆無だろう。しかし、日本の製品開発方法が参考にされたことや、その開発方法を知っておくことは非常に有意義と考える。


なお、示した書籍「製品開発革新」では、延岡氏の”マルチプロジェクト組織への変革”の論文を含め、日本の開発手法がいくつか分析されている。その点でも参考となる事項が少なくない。

3月 31, 2010 ソフトウェア, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年3月25日 (木)

製造業製品開発プロセス IPD

IPD(Integrated Product Development)は、「統合製品開発」と訳され、製品開発の統合マネジメントシステムである。参加している研究会で話が出て、ちょっと本とかを読んで勉強した。

ISOやCMM/CMMIなどと比較すれば、知名度は低い。対比的に考えれば、ゼロと言っても過言ではないかも知れない。

ただ、最近非常に感じているのは、”プロセス改善”という用語はあるが、どうもソフトウェア主体になっている。つまり、改善はソフトウェア関連チームのみが行う風潮にすらなっている。これが製造業の場合は、ちょっと問題。つまり、ハードウェアの改善とか、ハード+ソフトの改善がされにくくなっている。そのため、製品開発の効率化がなおざりになってしまっている。

IPDは、IBMが開発効率化のためにプロセス開発したもので、日本IBMでも実践しているとのこと。また、その実践でのノウハウを元に、他企業へのコンサルなどもやっているようである。(その関係もあって、IPDはきっちりとしたプロセスというよりも、基本的な考えを示していると思った方が良い。)

IBMが1993年から始まった経営革新の一環でスタートした。経営革新の開始時、4週間のうちに全製品開発部門のトップに、次年度の事業計画の実現性の検証と保証を行わせた。ちなみにその4週間を、アムネスティ(懺悔)期間と呼んだそうだ。

その実現性の検証と保証が、IPDの骨幹になっていると感じた。つまり、評価指標を設けたり、チェックポイントを設けている。


ちなみに、上の2冊が手に入る/入りやすい本。左の「IPD革命」は、背景や歴史的な流れ、そして基本的な考えを述べている。右の「実践IPD」は、書名が示すように実践向きの本である。「実践IPD」には、製品開発での問題点が、それに対するIPDでの解決法とその解説等と一緒に列挙されている。


実際にIPDを導入する前提でなくとも、プロセス改善の考え方として参考となる部分が少なくない。あるいは、本書を参考に自社内のプロセスへの追加や改善を行うのは、有益となるだろう。

3月 25, 2010 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年3月13日 (土)

再読「人月の神話」

ふと、「人月の神話」を、さらっと読み返してみようと考えた。コンピュータ関連書籍では、超有名な古典とも言える本。

Ningetunosinwaまず読み直したのは、左の「ソフトウェア開発の神話」の方。「人月の神話」の原著訳と言って良い。1975年版とも言われる。

実は、ちょっと思い出がある。こちらの原著の方を学生の頃に、先生から「読みなさい」と言われた。2,3度だったかな。結局は、訳が出版されてしばらくして読んだ。

こちらが、今でも書店に並んでいる方。1995年版とも言われる。章としていくつか追加されているし、訳者が違う。ただし、従来の章の内容は、(訳文上の違いがあるが)内容的には同じ。

英語タイトルは1975年版でも"The Mythical Man-Month"であり、訳としては「人月の神話」に違和感はない。そうは言いながらも、個人的にちょっと引っかかったのが”人月の神話”という用語の使われ方。それが、今回再読してみるきっかけになった。

「人月の神話」では、ソフトウェアプログラム作成の作業量として、人月を用いることの危険性を明示している。ちなみに”人月”は、1975年版での訳語としては”延人数”。

ただし、以下のことを述べているし、留意すべきと考える。

・コストは人月に比例する
・ブルックスの法則:「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加はさらに遅らせるだけだ」
・人月に互換性がある場合として、コミュニケーション無しで作業できる場合がある

最後は分かりにくいかもしれない。本では麦刈りや綿摘みが該当するとして、プログラミングは該当しないとしている。互換性は、人月で見積り、人数を増やせば期間が短くなる事を指している。念のためだが、ここでのコミュニケーション無しとは、作業の途中でのコミュニケーションがなくても良いとのことで、事前準備や作業方法説明がなくても良い分野と言うことではない。


そもそも「人月の神話」では、見積りを否定してはいない。何かこの辺りが変に伝わり、見積り不要論とか見積もろうとしない連中がいるように思える。あるいは、見積りに対して(倍とかのレベルで)大きく違った場合の言い訳に使うとか、、、。

また、作業中のコミュニケーションを無くす、あるいは少なくできれば、人月の互換性を高めることができる。この辺りを、見積りとの差異を少なくできるポイントと考えればよいだろう。しかし、なかなかその考えに行こうとしない人が多すぎる。

アジャイル(特にスクラム系?)でも、見積りや進捗管理の実践は行われる。遅れている/遅れだした時の対応や、作業中でのコミュニケーションと人月互換性の関係は、当時と変わらないと考えるがどうだろうか、、、。

3月 13, 2010 ソフトウェア, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年3月 5日 (金)

Day2プロジェクトの本 システム統合の「正攻法」

言わずと知れた、三菱東京UFJ銀行でのDay2プロジェクトの様子を描いた本である。

本の帯での文言は以下。

  将来に残すべき実務マニュアルの完全版!
  ITプロフェッショナルが明かす100の創意工夫

  6000人の技術者、開発期間1000日超
  2500億円が投じられた-
  三菱東京UFJ銀行「Day2」の全記録

買ったのはずっと前で、販売された当日か翌日くらい。急いで買いに行ったら、コンピュータ関連の棚になくて少し焦った。店員さんに聞いたら在庫ありで、金融関係の棚。すぐに読んだが、こちらのブログに感想を書くのが遅くなってしまった。その間には、PMIフォーラムでDay2の講演を聴く機会も得た。また、実は、今月での別の会合でも、Day2プロジェクトの講演を聴くチャンスがある。ちょっと遅くなったが、今月の講演前に、ブログで感想をまとめておこうと思った次第。

まず、総括。この本は、Day2プロジェクトでの技術的な側面も書いてはあるが、どちらかというとプロジェクト管理、しかも品質とか進捗の管理を掘り下げている。しかも、チーム形成とかチーム一体感の維持などにページが割かれており、非常に参考になる。また、銀行頭取や会長による関与の記述もあるかと思えば、システム構築を行った開発会社の取り組みとか創意工夫についても書かれている。開発会社のそれは、開発会社自信が書いたかインタビューによるもののようで、結構ざっくばらんな記述もあって面白いし参考になった。


Day2プロジェクトの前にDay1プロジェクトがあり、Day1プロジェクトの稼働からDay2プロジェクト開始の5ヶ月間に、プロジェクトの組織作り(含む協力体制)を行っている。その際に、当初外部の開発委託のメンバー数を2500人と考えていたのが4500人必要と判明した。それから2000人の確保に奔走することになる。つまり、開発技術者6000人の構成は、銀行本体のシステム部員:600人、銀行システム部門関連会社:900人、外部委託の技術者:4500人。(P26)

6000人は、ピーク時とはいえ、銀行システム開発やそのテストを考えて素人考えでの概算見積もりなどをやってみるのは、良い訓練になるかも知れない。少なくとも、どんな作業がありそうか考えて、本書での確認を行ったりするのは良い勉強になる。(正直に言えば、私は1桁違ってた。)

また、一度決まった要員数を大幅に超える見積もりが発生した場合の対応も、身近の対比を行ってみるのも良いかもしれない。外部の委託先人数は、倍近くに増えることになる。それを責任者に言うか、言っても「元の数字でやれ」とか「何故だ~」とか言われかねない。また、上がその人数確保に奔走してくれるか、、、、。

本書では、開発要員のために海外を含めた人材確保が書かれている。ただし、今回のプロジェクトが素晴らしいのは、「スキルポートフォリオマネジメント」を実施し、必要な技術レベルや開発経験などを一元管理した点であろう。そのマネジメントがプロジェクトの前から恒常的に行われていたことが幸いしたが、むしろスキルポートフォリオを行っていることに感心した。(P28)

グループの責任者を明確にしたり(P31)、ゴール設定(P39)なども明確に行われている。進捗管理なども具体的な事が書かれており、「そこまでやるかな~」と思えるほど細部にわたっている。また、開発ばかりではなく、移行テストのための工夫(P92など)などにも触れており、参考になる。

ページは少ないが、構築での海外製品(P69)やシステム構成(P71)も書かれている。また、データ移行の際のトラブルで、海外の開発本部への連絡と対応で乗り切った話なども紹介されている。(P206)

士気向上のための施策(P95~)が、結構面白い。はちまきを巻いた結束式兼出陣式の写真などがある。スクリーンセーバーやボールペンなども作成したとのこと。ちなみに、大漁旗の”統合丸”は、P149に掲載されている。

士気向上と関連するが、開発メンバーが増えたことでトイレ工事を行った話や弁当への配慮も行ったそうだ。トイレ工事は、床を上げて配管工事をして確保。1つのビルで男子用のトイレの便座45台を設置した。(念のためだが、この類は言うが易し行うは硬し。多少なりともファシリティが絡むことを交渉を経験したら分かる。)

上記も、”Day2では、そこまでやったのか~”の類と言えるが、テストや関連する作業にはさらに多い。旧データのデータ移行が必要となるが、そのための回線として、2社の主と予備の計4本を確保した。(P143) 現場のためのマニュアル作りなども細かく行っている。(P121) またデビットカード関連のテストでは、切り替わりの丁度午前6時を狙ってタクシーを利用してテストするなども行っている。(P141)

ちなみに進捗管理(テスト結果)の類がP58~。文字としてテスト密度やテスト実施率などが読み取れる。また、通常のシステム開発では、接続テストとして”ITb”と表記するが、Day2プロジェクトでは、接続テストを2回行い、ITb1、ITb2のテストを行っている。(P28) 


この本では、開発会社毎の記載が面白い。見積りやプロジェクト管理など技術系を主として記載してある会社もあるが、プロジェクト参加によるチーム形成の話が多い気がする。特に面白かったのは、ある開発会社での話。週2回の飲み会を行い作業の効率化が図れたが、一部のチームは毎日飲み会実施して回覧で”飲み過ぎ注意”が書かれたとの件。(P202)


ソフトウェアそのものの技術的な記載は少ないが、プロジェクト、しかも日本的なプロジェクトマネジメントとして非常に参考となる本である。ソフトウェア工学の観点では、細部のデータまでは識別できないとしても、ソフトウェアプロジェクトでの各種メトリクスや基本的な数値の実例、ドキュメント種なども書かれており好実例である。

思うに、Day2に多少なりとも参画した、日本の情報処理関係者が数千人レベルでいるということ。これは日本にとって、貴重な財産になるとも言える。皆さんの回りにもいるのかも知れない。いたとして、プロジェクトそのものを教えてもらうことは守秘義務などで難しいことが多いだろう。でも、自分のプロジェクトのことを話して「○○と思うけど、どうでしょうかね~」と、自分の考えに対する意見をもらうことは構わないだろう。そんなことのためにも、例えば本書のようなもので情報を仕入れて、よりハイレベルな会話が成り立つのは良いことである。それが日本のプロジェクト遂行能力の向上にも役立つことになる。

3月 5, 2010 ソフトウェア, プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年2月23日 (火)

「アジャイル開発の本質とスケールアップ」

副題は、"変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス"。

前半部分で、XPなどアジャイルプロセスの概要が述べてある。後半の所々でもXP等の事が書かれているが、中心はスクラム。

個人的に、大規模開発への利用とか、アジャイル開発のパフォーマンス計測に興味があって求めた。それに関する部分を中心として、さらっと読んだ状態。

アジャイルプロセスアセスメント指標と称した3ページの表もあり、パフォーマンス計測への利用なども可能かと思われる。BSC(バランススコアカード)に関連した提起もされており参考にはなった。ただし、アセスメント指標やBSCでの実際的な数値事例があれば、更にありがたかった。書かれている参考文献で見つかるのかも知れないので、調査してみる。(ただし、日本での事例などを比較するのが、より対比になって良いだろうから、自分的にはその辺りをどうするかに知恵を絞った方が良いかな。)

なお、副題に”14のベストプラクティス”とあるが、第2部のタイトルは7つのベストプラクティスになっており、今ひとつ14の意味が不明。どこかを読み違えているのか、深読みしながら考えてみたい。

2月 23, 2010 ソフトウェア, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年1月21日 (木)

IT Leaders 1月号 ”保守サポート”

タイトルの号が、結構良かった。保守サポートの戦略とか料金とか、、、。

http://it.impressbm.co.jp/e/2010/01/05/1658

上記のネット上でも、結構細部が読める。ただし、個人的に良かったと思うPart5は、ネット上は来週に公開。なおPart5は、保守料金の件で、判っている人にとっては数字の裏付けを得ることになる程度。ただし、それが一般公開された情報になることで、社外を含めたコミュ内で情報共有が楽になるメリットは非常に大きい。

上のページの既に公開済みの中では、Part3が面白い。特にSAPジャパンの保守料金の攻防。17%から22%への攻防。たった5ポイントと言えばそれまでだけど。

1月 21, 2010 ソフトウェア, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年1月19日 (火)

理系女子と食品メーカー

「週刊ダイヤモンド」 1/23号には、”就職人気企業ランキング”も。 ちょっと目が行ったのが、理系女子の人気ランキング。1位が明治製菓、2位が資生堂。で、ロッテ、味の素、森永製菓と続く。結構食品メーカーが多くて、キューピーや明治乳業は昨年20位内にランクインしていなかった企業。

実は、一昨年だったか姪っ子が就職先分野として話していたのが、食品関係。そして関連する会社名。ちょっとマイナーだけどユニークな商品出してる会社が2,3出て、こちらが知ってることで驚かれた。逆に、こちらとしては、「なんで一般的な製造メーカーとか薬品やIT系じゃないんだろう」とか疑問になってた。その時は冗談で、「おいしいのが食べられるしね~」位のやり取りだったけど。

ただ自分でも健康食品などを購入する機会も少なくないせいか、最近は分かるような気がしてきた。つまり、食品メーカーって、理系女子の”ものづくり”に対する意識を刺激する。逆にIT系って、なんか先進的なイメージもあるけど、自分の手の届く範囲で”ものをつくってる”という意識にならない。他の製造系も大同小異。しかも、自分で欲しい物に結びつくのが少ない。

ところが、食品メーカーだと、自分で欲しいものを企画や提案できる。ロングセラーの商品だって、パッケージや味を今風(?)に変える提案を出せる可能性だってある。そう考えると、好奇心が刺激されるんだと。誰だって、しかめ面ばかりしてて仕事したいわけじゃない。


永谷園という会社の生姜関係の商品化で、「生姜倶楽部」なるものが結成されホームページとかもある。他にも、食品メーカーの商品開発に関して、ホームページ等で女性が登場することも多い。そんなこと考えると、理系女子の人気ランキングに食品メーカーが増えてきたのが頷ける。

1月 19, 2010 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年1月18日 (月)

「週刊ダイヤモンド」 Twitter特集号

今朝、速攻で購入した。1月23日号、”2010年ツイッターの旅”。

この雑誌は、そもそも編集作成中にTwitterを利用。Twitterをやってる人に呼びかけをした。呼びかけと言っても、編集部が、こんな特集やるけど「興味あってアイコン掲載したい人は応募してね」というもの。応募やそのやり取りも、Twitterの仕組みを利用した。

実は、そちらに応募。速攻で購入したのは、アイコンが掲載されたか確認したかったため。Twitter上では、アマゾンでの予約が出来るようになったとか、年間購読の人には土日に届くとかのやり取りもあって、ちょっとヤキモキ。

速攻の購入は、駅の売店で。早朝だったので、実はまだ空いてない売店も多くて、乗換駅で購入。690円。駅の売店で雑誌とか新聞を買うケースは皆無なので、値段分からなくて1000円札を出した。(老眼の身には、価格部分を読み取りにくいし、、、、。)

で、アイコンの掲載だけど、探し出すのに時間かかった。アイコン自体が小さいのも理由。逆に、その分、掲載された個数も多いと言うこと。結論は、表紙での掲載は駄目だったけど、特集のページ(P28)にあり。下1/3くらいの場所なので、そこそこ分かるかな。ちなみに、ここでのアイコンとほぼ同じもの。

Twitterに関するツールの記述や利用している有名人の一覧とかインタビューもある。


いや~、個人的には良い企画だったと思う。 

1月 18, 2010 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年1月12日 (火)

「孫子」中・英対訳本、日経ビジネスバックナンバー

今日は、日経ビジネスのバックナンバーを求めて都内まで。ネット経由での購入も出来たかも知れないけど、郵送料とか他に孫子関係の本も探したかったので出向くことにした。

日経ビジネスは、1月4日号。「日本を救う夢の技術」と題する号で、表紙に鉄腕アトムのイラストが掲載されている号。駅の売店などで買いそびれてしまった。

大手町の日経ビルを目指したけど、工事中。結構焦る。というのも、時間によっては、昼飯はJAビルの地下でゆっくりとと目論んでいため。工事の人に聞いたりして、新しい(仮の?)ビルへ。結構ピカピカのビルだし、前の書籍売り場への入り口と大きく感じが異なってしまい、戸惑う。すぐ購入できたが、もう昼ご飯の時間。今回もすぐ近くがJAのビルだったけど、混んでしまい食事は断念。歩いて、八重洲ブックセンターへ。

結局、八重洲ブックセンターにも日経ビジネスのバックナンバーは置いてあったけど、まっ仕方ない。

P11900412八重洲ブックセンターでは、海外書籍のコーナーへ。孫子の本を物色。ちょうど良いと思ったのが、左のように、中文と英語が書いてあるもの。

Sun Tzu's The Art of War. Bilingual Edition with Complete Chinese and English Text. と言う本。アマゾンとかにあるかと思ったけど、全く同じのは無いみたい。

http://www.asiabookroom.com/AsiaBookRoom/search.cfm/UR/128303/ss/d/rtd/1 とかで表紙が判る。

英語の本を意識したのは、CS放送 のヒストリーチャンネルでの”孫子の「兵法書」”の予告編とか本編。既に述べたエピソードとか、碁とチェスとの対比などを海外の人がしゃべるのを見たため。ちなみに、その番組では、南北戦争などが題材になっているけど、戦闘の細かい点を知らないので集中は出来なかったが。

時々気になる部分の英語などを読んでみるつもり。

1月 12, 2010 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年1月 3日 (日)

孫子もアジャイルが好きなんだ

プロジェクトマネジメント、それもより上位のマネジメントに近い部分をおさらいする意味で、いくつか本を買ったり読み直したりしている。

この本は、もう3,4ヶ月前に、何気なく立ち寄った近くの本屋さんで購入した物。大きな本屋さんでも置いてある。しかし最近大きな本屋さんに行く時は、内容を確認してから購入したくて行ったり、会合などの直前だったりでバタバタしている。その意味では、時間のある時の近くの本屋さんへというのも、掘り出し的なものを見つけられて良いこともある。しかもこの本は、弘兼氏によるイラストが多くて取っつきやすかった。

ぱらぱらと見て気に入ったのが、「兵は拙速(せっそく)なるを聞くも、いまだ巧久(こうきゅう)なるを睹(み)ざるなり」。”兵は、チンタラしちゃ、いかんぞ!”みたいな感じかな。孫子と言えば、敵を知ることの必要性を説き、緻密で策略を巡らすイメージがあった。そのため、最初これを読んだ時は、ちょっと意外だった。

しかし2,3度口にしたり、内容を読んだら納得。戦い(/仕事)は、素早く切り上げなさいということ。ちょうど”アジャイル”という言葉がぴったり。 年寄りには”アジャイル”という言葉自体に嫌悪感を持つ人がいるけど、そんな時は、この孫子の文言を言ってみるのも面白いかもしれない。

ちなみに、CS放送での番組予告で、孫子をやっていた。そこで、呉の国王に召された時のエピソードが流れた。女官180人に軍事訓練しようとするが、へらへら笑っているだけで話にならない。そこで隊長とした二人の女官を斬首した。その後は、号令にしたがったというもの。検索の「孫子 女官」で、すぐに引っかかる。

1月 3, 2010 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009年12月31日 (木)

2009年雑記

大晦日なので、今年2009年に読んだ本などを書いてみる。読んだ後とかにブログに書こうと思いながらも、書くタイミングを失ったものが多い。(一部既に書いてることがあったら、ごめんなさい。)

・「システムLSI設計のためのリユース・メソドロジ・マニュアル」

半導体に関しては直接関係しないけど、基本的に知っておくべき事もあって、ぽつりぽつり本とかを読んでる。(頭に入り込んでないけど。)

この本は、システムLSIでの再利用に関するガイドラインの本。規格的なものでなくて、業界的にこの本をベースにしているところが多いらしくて読んだ。半導体での、IP(Intellectual Property)に関する本と考えて良いだろう。

ハードウェアよりも、半導体記述ソフトウェアの再利用に関する記載がほとんど。テスト/テストベンチとかプロジェクト管理にも言及してる。

純粋なソフトウェア再利用の本もあるけど、この本の方が全般的に書かれていると感じてしまうし、タイミングのような微妙な部分は”組込みソフトウェア”の再利用検討でも参考になるような気がしている。


・「UMLは手段」

新書版。

とかく設計などのプロジェクトで、手段を目的にはき違えているケースを散見する。設計向けやプロジェクト管理のツールを導入することが目的になってて、製品化などに(極端には)無頓着。

この本は、そんな勘違いを指摘している。またUMLそのものに関してもポイントを押さえて書いてあるので、UMLの全体的な把握のためにも有用と考える。


・「日本絶賛語録」

来日外国人の日本に関する記載を集めたもの。111個。本のタイトルが示すように、日本を絶賛したもの。時代的には、江戸~明治。

懐かしさを覚える事項もあるけど、同じ日本人のことなのにむずむずするくらい気恥ずかしい事項もある。

勤勉さとか高い教育水準。当時に戻ろうとは言わないけど、グローバル化という言葉と一緒に日本の強みを忘れてしまうのもおかしな事。この本読むと、「日本の強みって○○かな~」と思い起こせるだろう。

なお、今まで余り感じなかったけど、この本に記載されている人で、幕末での”攘夷”のもとに殺害された人もいる。逆に下関砲撃などを主張した人も。 幕末と来日外国人を考える意味でも、参考になるかもしれない。


・「劔岳 点の記」(Blu-ray) 

今月発売だったけど、宿題とかのために購入を延ばしていたもの。宿題も一段落したし冬休みになったので、購入。

あらすじは、明治時代の日本での測量で残っていた剣岳へ登頂するというもの。陸軍と山岳会が先を争ったり、案内人(ガイド)探しやその案内人との駆け引きがあって面白い。そして、剣岳そのものの風景が素晴らしい。(ただ個人的には、冬以外の春とか夏などの風景も、もう少しあったら良かったのにとは思ったけど。)

今回はBlu-rayの方を購入したけど、メイキング映像とか映画外の剣岳の風景があって、感激した。木村監督の、撮影じゃなくて修行に行ったという表現もうなずける。

ちなみに、この映画でガイドの宇治長次郎を演じたのが、香川照之さん。TVの「坂の上の雲」や大河ドラマ「龍馬伝」予告を通じて、TV画面上で何度も見ることになってる。しかも、それぞれの演技がうまい。この映画では、最初の方での”歩き方”が妙に気にいった。腰の下の方に手を添えて、すっすっと歩く。 ちなみに調べたら、宇治長次郎は登山道の「長次郎谷」として名を残してる。

プロジェクト管理の視点での映画としては、「八甲田山」と同じように参考になるように思う。明治39年秋に命令が下り、1年くらいで達成。遂行のために、経験者(学識者)に聞いたり協力者の手当てに奔走する。また悲しいかな(あるいは現代でも少なくない?)、命令する方は地図のためじゃなくてメンツに拘る。


・お台場 ガンダム

今年印象的だったのは、お台場の等身大のガンダム。実際に見に行ったのは、2回。

また、CS放送での「立ち上がれ!ガンダム」って、結構面白かった。

プロジェクトマネジメントと考えると、内部では色んなトラブルなり、衝突なども起きていたとのこと。衝突と言うほどでもないだろうが、当初のコンセプト上の皆さんの意見対立とか、ある程度固まってからの富野総監督からの要望(というか仕様変更)に対する折衝とかは生々しかった。個人的には、実物よりも、そのCS放送番組の方がプロジェクトマネジメントの良い教材になると感じたほど。

また、建築物なので、建築許可の申請とか掲示なども行ってる。当然だけど、倒れないような設計とか計算、そしてコンクリートでの強固な土台。等身大ガンダムの肩の所などには、風力計とか避雷針。

さらに言えば、多分コストの関係だろうけど、海外(タイだったはず)でのパーツ製造とかを行ってるシーンが出た。その際のペンキの色の管理や、輸送などでのひずみの件も面白かった。特に後者は、最終的な製造現場で削ったりするシーンもあって驚くと共に、身近で見聞きするプロジェクトと大同小異で親しみを覚えた位。 また、タイで漫画ガンダムそのものを知ってる人が少なくなかったのもちょっと印象的。 (タイでのシーンでは、短い間だったけど、1,2人のぼかしの人がいて、妙に気になった。)

実は、CS番組を見て、自分なりにプロジェクトでのチャートを書いてみようかと思った。しかし断念。CS番組からスポット的は話は理解できたけど、各分野を時系列的に記載するのって実質無理。他の題材を探してみるつもり。ただし見つけるのにちょっと時間はかかりそうだし、皆が知ってるかとか情報が多い方が良いので、頭の隅に入れておく程度になりそう。


来年もいい年でありますように、、、、、。

12月 31, 2009 ソフトウェア, プロジェクトマネジメント, 日記・コラム・つぶやき, 映画・テレビ, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月 6日 (日)

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を、読んだら

いやー、おもしろかった。アマゾンにカストマーレビューを書いたので、見てね。

アマゾンでの「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」


12月 6, 2009 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年10月25日 (日)

HPの印刷サービス

Amazonの電子書籍などがちょっと話題となっているけど、 ITmediaに米国HPのニュースが出てた。

HPの件は、知らなかった。着実にこの分野に参入したとの印象。(ある意味では、そこまで多角化するのかな~とも思ったが、逆にそんな企業だとも言える。)

しかもHPは、ハード寄りではなくて、サービス寄りというのが方向性を考える意味で貴重である。どうも日本人の気質なのか、ついついハードの方に目が行ってる。

海外のニュースでは、図書館自体が電子化されつつあるとのことも聞く。色んな課題もあるだろうけど、公立図書館も、実体は小さな個室みたいな事になるのかもしれない。閲覧は、自宅だったり公共スペースだったり。印刷も後者とか、、、。

良く公立図書館では、返却されない図書の件が話題となる。その金額も馬鹿にならないようだ。手元に置きたければ、買うか印刷コストを負ってもらうというのは筋であろう。そのことを考えると、図書の電子化は、税の公平性なども含めて、非常に意味がある。

10月 25, 2009 テクノロジー, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年10月18日 (日)

ソフトウェアテストPRESS Vol.9

昨日入手して、帰りのロマンスカーの中でさらっと読んだ。結構細かい部分もあって、今さっき全般的に再読。

内容で濃いと思ったのが「続 ソフトウェアテストヒストリー 日本編」。”続”っていっても、先号は海外の情報だったので、日本の話としては初めて。また、ソフトウェアテストが多少中心だけど、ソフトウェア全般の話と考えても良い。「ソフトウェア」を”紙もの”/”やわもの”と呼んだ(呼ぼうとした)時期があったけど、その逸話などのエピソードがいくつか書かれている。

「ソフトウェアテストヒストリー 日本編」で良いな~と思ったのは、歴史年表に、大きなシステムとかテスト関係書籍やコミュニティ、企業の技報の類も書かれている点かな。コミュニティや技報って、俯瞰的な記載は余り目にしない。(ただし、技報は、東芝、日立、富士通、NECのみ)

文献一覧は結構細かい。「えっ、○○の本にソフトウェアテストって書かれてたんだ」みたいな驚きも少なくない。こんな時には、雑誌Bitの、ネット上の本文検索があればと思うのは私だけだろうか。


他に、コンテキストを利用した意味ネットワークと称した品質担当者とテスト担当者の違いもあり、参考になった。ただし、こちらは私の理解が足りない。機会あったら、コンテキストを利用した意味ネットワークについて詳しく聞いてみるつもり。(1度短時間で聞いた気もするけど、理解できてない。)

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2009年10月 3日 (土)

「セーフウェア」の和訳本

「セーフウェア」の和訳本が出るとのこと。知り合いの書き込みで知った。

アマゾンで予約できる。

金額的には、日本語訳の方が安い。



ちなみに、以下が、今年のJAXA主催のイベント。2日目に彼女は講演している。その日に懇親会があって、英語の方の本を持って行ってサインもらおうかと思っていたけど、懇親会には彼女は都合とかで不参加。ちょっと残念だった。

http://stage.tksc.jaxa.jp/jxithp/seminar/0301.html

10月 3, 2009 品質, 安心・安全, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年10月 2日 (金)

こうも「PMBOK」 第4版日本語版の発売が遅れると、、、

PMBOK 第4版日本語版、 アマゾンは「発送予定日: 2009/10/31」に変わってた。ちょっとした自分の説明の関係で、「(PMI会員向けの)ネット版で作業するか~」と思うようになっている。今月先頭の発売なら、本の方で間に合いそうだったんだけど。

で、こうも延期が重なると、色々思っちゃう。というのも、”プロジェクトマネジメント”の知識体系の本と銘打ってるのとが対照的。色々言い分はあると思う。そもそも米国PMIがとか、権利関係でとか、いや~アマゾン側の問題とか、、、。(流石に詳しく知ってるわけじゃない。)

でも、日本人のプロジェクト完遂の感覚じゃ、余りに間に合わないとか、それなりの応答が無いのは少し理解に苦しむ。個人的には、2,3年とか数年前はそれなりに回っていたと思う。そこまで言うのは、言い過ぎかな~。

QC活動等、日本で咀嚼しながら実施していった例は多いし、その方がうまく行っているように思う。ついつい、そんなことまで考えちゃった。

10月 2, 2009 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月26日 (土)

ほんまかいな。「工事進行基準”廃止”の波紋」

もうすぐ次号が出る日なんだけど、日経コンピュータの9月16日号での記載。

表紙の大きな表題が”マニフェスト”だったので余り読んでなくて、今日ぱらぱらと。そしたら表紙の右上の方にタイトルでの文字列。ニュースの欄。ちなみに、ニュースの欄での見出しは「工事進行基準、廃止の可能性」

IFRS(国際会計基準)の策定の過程で、厳密な運用が良いので見直すべきとの意見があったというもの。

日本でのIT系での工事進行基準は今年4月からの運用が開始したばかりだし、移行しつつあるところも多いと思う。本や講演なども多い。

それがひっくり返るとしたら、大変。というか、工事進行基準自体が良くないという話になるのが、理解に苦しむ。大幅が良いか分からないけど、少し厳密な運用に移行すれば良いだけと思うんだけど。プロジェクトの成功と失敗の確率を考えると、工事進行基準にしていた方が早期に発見できたり会計ベースの手当ができるはず。

あて推量だけど、なんか日本が一生懸命やってるのを見て、はしごを外してみたくなったのか??? また個人的には、ITシステムの構築を一挙に行うよりも、部分部分の完成で進める方がお互いメリット大だし、昨今の開発手法とも合致するはず。また、「じゃ、建築や土木でも工事進行基準を無しにするのか?」と考えてしまう。 

おいらがどっか勘違いしてる?

9月 26, 2009 プロジェクトマネジメント, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月14日 (月)

日経ビジネス「急募!考え抜く社員」

今日、駅の売店で買い求めたもの。日経ビジネス9月14日号。テーマの一つが「急募!考え抜く社員 もう借り物の知識には頼らない」。

社員の創意工夫を取材したもの。日鍛バルブの自動車用エンジンバルブの製造ライン、王将フードサービスの店舗ごとに異なるメニュー、小林製薬や豊田自動織機の話。豊田自動織機は、新任課長が教育講師となるそうだ。

実は本テーマは、事前に日経ビジネスオンラインで読んでいて、楽しみにしていたもの。(日経ビジネスオンラインでの部分は以下だけど、会員登録しないと読めないと思われる。)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090907/204164/

その際のタイトルは、”日本をダメにした「正解主義」の呪縛を解け”。つまり、正解を競う学習ばかりをやってきているために、問題解決能力が落ちてしまっているというもの。結構身近でも感じる。講習や勉強会でも、答えを欲する人が多い。

案外、豊田自動織機のような社内教育の方法が、突破口になるのかもしれない。ふと、雑誌の方を読んでそう感じた。特にメーカー企業の場合。

ちなみに個人的には、Webでの”「正解主義」の呪縛”が、ピンと来た。雑誌の方も、この用語を使ってくれたら良かったのに~と、ふと思ったくらいだ。

9月 14, 2009 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月 2日 (日)

PMBOK 第4版 日本語版 さらに遅れて10月へ

Amazonから、またお知らせ。配送が遅れますとの知らせ。特にメールには日を書いてなかったので、Amazonページで確認。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/1933890681/ref=ox_ya_oh_product

だと9月が発売日だけど、アカウントサービスでは”発送予定日: 2009/10/1”。本を待ちながらも、受講資料などから、サブノートの類を4版に向けて作業した方が良いのかも。

8月 2, 2009 プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 2日 (木)

PMBOK 第4版 日本語版 出荷予定遅れ

Amazonに予約していたら、出荷遅れそうとのこと。1月くらい。

実は、来週と再来週に講師役の作業が。その際に、第4版を示せればラッキーと思っていた。1996版と一緒に提示するつもりだった。その意味で、ちょっと残念。

(急いで第4版そのものを入手したいわけじゃないので、本を待つつもり。)

7月 2, 2009 プロジェクトマネジメント, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月28日 (火)

本「定量的品質予測のススメ」

2週間ほど前に本屋で見かけて、その日は荷物が多かったので買うのを止めてたもの。会社の本屋に注文していて、今日入手。

ページ数が100ページ強と薄い。断片的には、知っている事が少なくない。また、日頃、○○をソフトウェア品質のメトリクスにしても良いかな~と考えているような事が詳細に記載されている部分もあった。レビューでの指摘件数などにページを割いてあり、結構小気味いい。そのため読みやすいし、実践する時には再度じっくり読めば良いと思える本。

個人的には、”尺度”に関して順序尺度などの説明があったりするので、メトリクスに関して基本的なことに理解度の確認にもなると考える。(てっ、ここのブログ読む人たちには、無用だろうけど。)

管理図での説明が多いのは、少し閉口。

逆に、プロジェクトマネジメントでの効率指数、SPI(スケジュール効率)とCPI(コスト効率)をX軸とY軸にして、時系列にプロットする図は、応用してみたい気がしている。株式などでの逆ウォッチ曲線みたいな感じ。ただし、当たり前だけど、逆ウォッチ曲線のような蛇行での判断では無く、どちらも1を下回ったら危険と判明するというもの。もちろん、実務的には1以下にするよりも、0.9以下とか0.75以下だと警告するような運用だろうけど。

サンプルデータも具体的で、実務とさほどかけ離れていない(と考える)ので、自組織での値との比較も面白いと思う。興味ある人はぜひ読んでみて。

10月 28, 2008 ソフトウェア, プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 出荷判定, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月18日 (月)

日経ビジネス 「さらば工学部」

今日発売の日経ビジネスの特集は、「さらば工学部」。駅の(正確には小田急の駅ビルの)売店で購入。理工離れが叫ばれて久しいけど、言わばそれに対する対応の事例集みたいなもの。

1989年を100とした大学志願者数のグラフがあったけど、2007年は工学部が50。実は経済なども似てはいる。ちなみに、医学部が200近くて驚き。

また、東大での理I→経済学部への”転籍”志願者が昨年39人、今年58人。土機電化(ドキデンカ 土木、機械、電気、化学)が人気凋落とか。  (技術者の会合で、電気の人たちからは「まだ情報の方がましだよ~」なんて言われるけど、ドングリの背比べなんだろうな)

私立大学は結構すさまじく、1998年と2008年の志願者数で、千葉工業大学はマイナス二万人近く。東京工芸大学とか湘南工科大学とかは減少数はそうでもないが、割合的には1割を下回っている。もちろんあくまで志願者数。

それに対応して、各社の教育取組が紹介されている。デンソーと三菱重工業、キヤノン。日立製作所は日立工業専修学校の様子が紹介されている。毎朝8時半から200メートルダッシュ。5本やって一人でも35秒を超えたらやり直し。ほとんどの人が技能五輪を目標にしているとのこと。(もちろん記事には、技術的な訓練のことも書いてあるけど。)

宮城県や山形県など自治体の取り組みも書かれている。少し前なら工場誘致なんて余りいい顔されなかったんだろうけど、人材供給という視点だと少し趣が違ってくる。しかも、紹介されている知事さんの対応が早い早い。工業高校とか小学校教育なども視野に入っているんだから、そのあたりが昔の箱物誘致?と違う点かな。


この類の話の度に、情報の立場から見るとメカなどの方が羨ましくなってしまう。どうも情報分野は、中学生とか高校生の(本質的な)興味にならないのかも知れない。うわべのパソコン勉強家は多いにしても、、。

上の医学部志願者が多いというのも、NHK教育の「サイエンスゼロ」なんかを見ていると少し頷ける。結局、まだまだわからないことが多いのは生物の世界だったり、解決することで社会的に喜ばれる筆頭。

で、ふと、情報の場合は、そればかりやらすよりは、別の学部に情報学科を作ったりする方がいいのかな~と思うようになった。つまり、医学部医学情報科とか、経済情報学科とか、、、、。その方が学際での課題を克服しやすいし、その分野が深まる気がする。駄目かな~。

8月 18, 2008 書籍・雑誌, 科学・技術, 科学技術 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年8月 3日 (日)

「トヨタ製品開発システム」

今日、やっと読み終わった。といっても、多少斜め読み。(買って、1年以上経過、、、。もう少し早く読んどけばよかった。)

トヨタの書き物というと、生産関係の本、プロジェクトの人間ドラマなど、、。この本は、設計系のお話。

大部屋チームとか、機能試作、A3レポート、そして常駐技術者のことなどが述べられている。時に興味深かったのは、「常駐技術者」の記述。部品メーカーから派遣された人を最大3年トヨタ社内に常駐させる。

価値の流れ図と呼ぶ、タイムチャート+問題指摘の写真なども掲載されている。

プロセス関係の人には、非常に参考になると思う。ソフトウェアでのリーン開発の書物よりも参考になるのかもしれない。あるいは一緒に読んだ方がいいと思った次第。

なお、原本は英語で、海外での話が主と思われる。その分、情報としてあけっぴろげだったり、逆に「日本でやっているのかな~」みたいなところもあるけど、、。

8月 3, 2008 テクノロジー, プロジェクトマネジメント, プロジェクト管理, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月 3日 (土)

NE付録 「カーエレクトロニクス テクニカルターム」

今日(昨日遅く?)届いた日経エレクトロニクス、付録が「カーエレクトロニクス テクニカルターム」。自動車carでの技術用語。システム手帳くらいの大きさで、64ページ。

ソフトウェア関係は、FlexRayなどの車載ネットワーク、MOST/IDB-1394のような車載マルチメディアネットワークのようなネットワーク関係。AUTOSAR、JasParといった再利用促進の団体。HILSのようなコンピューターによるメカなどハードのシュミレーション技術などにも触れている。

トヨタ資料でのソフトウェア規模が10年で15倍以上とか、どの分野のソフトの増加倍率が高いかがわかる資料もあり。小さいけど。どっかで見たかな~。

このブログ読む人は、ソフトウェア関連では知ってることが多いと思うけど、本冊子ではメカやレーダーのことなどにも触れているので自動車のことを俯瞰的に知るには参考になる。

5月 3, 2008 ソフトウェア, テクノロジー, 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月23日 (水)

「Googleを支える技術」

「Googleを支える技術」を買う。12日だったか、書泉グランデで本を買った時に、会計の時に見かけ買おうかと思ったもの。ただその時は、荷物が多くて後日の購入で仕方ないと断念。その後、そこそこの規模の本屋さんでも売ってなくて、機会があったら買おうと思っていた。

最初、ぱらぱらめくったら、分散ストレージ系の話題が目に付いた。最後の方で自動テスト関連。「あれ、もう少しソフトに突っ込んで書いてないのかな~」、とその時は少し拍子抜け。

実は、ここ2、3週間前から、Googleの検索方法が気になっていた。どうも、英語の単語はもちろんだけど、日本語だと文節で予め区切った単語でハッシュ化してるような気がしたため。

で、ちゃんと目次を読んだら、冒頭に検索関係のことが書かれていた。そこで、即購入。

”本書に寄せて”は、まつもとゆきひろ氏。TeckTalkの様子はビデオで流されるのに、写真撮影厳禁なのが不思議だったなどの話題も書かれていた。

開発方法などに関しては、むしろネットの方で流れているので、新鮮味が少ない人も少なくないかもしれない。ただ、ある程度網羅的に書かれているのがいい。ソースを全社で一元管理している話や、コードレビューを二段階で行っている話。後者は、一般の開発でも流用した方がいいのかもしれない。個人的には、やっぱレビューは人手をかけないと、というのを改めて確信した。

なお、最近はGoogleドキュメントやGoogelカレンダーなどアプリケーションサービスが豊富になっている。これからはSNS系のサービスが出てくるだろう。その意味では、もう少しソフトウェアなりネットサービスの技術に触れるような続編を期待したい。

ちなみに今年の「Google Developer Day 2008 Japan」は、6月10日にパシフィコ横浜において開催されるそうだ。

4月 23, 2008 ソフトウェア, パソコン・インターネット, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月14日 (月)

「日立とニッポン」「鉄道革命」

今日買った雑誌、”日経ビジネス”と”週刊東洋経済”。特集は、前者が「日立とニッポン」、後者が「鉄道革命」。

「日立とニッポン」は、HDD事業の赤字、原子力でのトラブル、、。補修費用額なども書かれており、品質の重要性を感じる。

それにしても、一時期時価総額で、三菱に抜かれたそうだ。また、直近でも日立本体は赤字、日立建機など優良子会社の利益が補填する格好だそうだ。一時期の大幅赤字は知っていたが、直近でも赤字だったとは、、。

ただ、悲観めいた話だけではない。ヨーロッパでのインフラビジネスを中心とした総合展示会の開催などが書かれている。白物家電の展示は一切なく、薄型テレビも片隅とか。また、日立の環境技術にも少し触れている。

何となく、家電業界の共食い現象の、これから先を示唆しているようにも思える。

「鉄道革命」は、シベリヤやヨーロッパでの大きな鉄道プロジェクトの話があって、小気味いい。中国、台湾などでの商戦、鉄道博物館の話題、富山の路面電車のことなどにも触れている。TVとかで断片的に知っていることも少なくないけど、まとまって書いてあると、新しい気づきがあるかもしれない。

何か最近、”週刊東洋経済”って面白いネタがポツリポツリと増えた気がするな~。

4月 14, 2008 技術, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 電車 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月19日 (水)

訃報 アーサー・C・クラーク

SF作家「アーサー・C・クラーク」が、亡くなったそうだ。

http://jp.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-30898920080318

http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200803190065.html


2001年宇宙の旅、 2010年宇宙の旅は持っているはずなので、見つけて合掌。「太陽からの風」も持ってるはずだけど、今さっき見たら2006年刊。別の本だったのかな~。

学生の頃とか、ちょっと昔なら、多分明日はこの話題で持ちきりだろう。でも明後日(来週?)、どうなるかな?? 昨今コンピュータ関係の人でも、SFって読んだことない人が多いような気がする。

3月 19, 2008 ニュース, 映画・テレビ, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月10日 (月)

「組込みプレス」形式手法、「プロセス改善ナビゲーションガイド ベストプラクティス編」

今日は朝早かったので早めに切り上げて、ちょっと本屋さんへ。

組込みプレスはVol.10。”祝”のマーク。形式手法の車載シスエムへの応用が目に留まったため購入。なお、帰ってから読んだら、Promelaという構文を利用しているみたい。ちょっと良く調べてみないといけない、、。

巻末にはスキル判定シートなるものがあり、結構面白そう。また、ロボット技術なども。


SEC BOOKSとして、「プロセス改善ナビゲーションガイド ベストプラクティス編」が出ていた。いくつかの事例集と考えた方が良い本。結構具体的で、参考になりそうなメトリクスなども少なくない。

JAXAとか日本電気(CMMIレベル5)もあり。住友電気のJAVAでのu管理図は、以前から気にしていたテーマなので参考になった。(でも、時系列での視点の言及が、少ないような気がするけど、、、。)


どちらも、細かい部分を読むと結構身近なプロジェクトでのヒントとなったり、URLにアクセスして深く調べた方がいいのがある。今週、他の資料も含めて詳しく調べようと思う。

3月 10, 2008 ソフトウェア, 出荷判定, 品質, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 5日 (火)

Googleデータの整理

ここ1週間の作業で出荷判定寸劇以外で大きかったのは、Google関連の自分のデータ整理。というか、まだ継続中だけど。

一昨日くらいから悪戦苦闘していたのが、Googelカレンダーのエクスポート。結局、今さっきSunbird+Provider for Google Calendarに落ち着いた。

https://addons.mozilla.org/en-US/sunbird/addon/4631

会社PCじゃ駄目だった。自宅でも駄目?と思っていたら、よく見たらセキュリティで一旦ブロックされてた。で、結局同期はOK。

でも、どうも起動時にネット経由で取り込みに行くような感じ。そもそも、オフラインでも利用できるようにと意図したので、大丈夫かなと不安になっている。今晩にでも実験するつもり。


他の大きな作業は、Googleブックマーク→Googleノートブックへの移行。情報整理するのに、どうもGoogleブックマークは不便。というか、自分の場合、一過性の高いURLを保存していて、余り整理できてない。また、メール文やちょっと来た記事なども含めて情報整理しておきたい。

最初からGoogleノートブックを使っていたり、先にGoogleノートブックが登場していたら良かったけど、もう既にたくさんのブックマークがある状態。PC内も、GMarkの方にも。それらを一般情報に関してはGoogleノートブックに移行するつもり。GMarkが残り500くらい、PC内のもそれくらい残っているけど、1,2週で一旦けりをつけたい。

実は、GoogleノートブックとGoogleブックマークの違いが良くわからなかった。自分なりの使い道の区別といった方がいいのかもしれないが、どちらでも似たような事ができる。で、Googleブックマークではタグによるグループ化ができるけど、Googleノートブックではそれができない。そこを理解したら、自分の場合の主体は、ノートブックかなと思った次第。また、Googleノートブック経由でGoogle Docsへエクスポートできるのが、超メリット。

なお、”場所”とかカテゴリとか、やっぱ、ぴんと来なかった。特にGoogleノートブックでは、両方が表示されるので混乱。やっと慣れてきた。

なお、Googleノートブックを使うときのノウハウめいた話を。

文字とかを選択していて、右クリックで「メモを追加(Googleノートブック)」を操作すると、文字サイズや図も引き継がれる。ただし、メモを折りたためば文字サイズなどは無視される。折りたたみを利用する事で気にならないけど、Google Docsへのエクスポートでは文字サイズや図が引き継がれる。希望としては、それらを引き継ぐ必要がない時が多いので、”テキストとしてペースト”の操作が可能だといいな~。

GoogleノートブックへPDFファイル(のURL)を保存する時は、結構面倒。PDFのビュアーで右クリックによる「メモを追加(Googleノートブック)」の操作ができない。便利なのは、検索結果での”メモをとる”で、Googleノートブックへメモを残せる機能。PDFを見たら、一旦検索結果に戻ってメモ保存。必要情報をメモに追加する。(PDFの場合、文字列コピーを許してないケースもあるので、それでもちょっと面倒)


Google Tranもツールバーへ。その関連で気がついたけど、まだ日本語←→中国語とかはないんだ。


ちなみに昨日発売の週間ダイヤモンド(2/9号)のメインタイトルは、”年収が20倍増えた仕事術「グーグル化」知的生産革命”。「グーグル化」の文字に飛びついて買ったら、Googleツール類の話は、さほど突っ込んでなかった。その意味では、ちょっと期待はずれ。

ただし、情報整理という意味では、ためになる事項満載。やっぱ、ベストセラーを書ける人たちは違うなと感心。

で、情報整理を痛感した。Googleブックマーク→Googleノートブックの整理で気がついたけど、自分で気楽にブックマークしてたが、その後の吟味とかしてなくて不要な情報がいっぱい。また、情報のカテゴリー化とか関連情報との関係が不明確のまま。コピーして頭に入ったと思う状況に似てしまっていた。

また、Googleノートブックに登録する時って、PDFファイルなどもそうだけど少し面倒。逆に、その手間を惜しんでは、その後の情報の有効活用に結びつかないと感じた。


ここ何週間かのGoogleブックマーク→Googleノートブックの作業は、ブックマーク情報の棚卸にもなるな。

2月 5, 2008 パソコン・インターネット, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月30日 (日)

日経エレクトロニクス 「かっこいいソフトウェア」

日経エレクトロニクス12月31日号の特集は、「かっこいいソフトウェア」。副題は、”人海戦術より「あこがれ」づくりを”。

日経エレクトロニクスって、今までもテスト志向や形式手法とかを特集したりと、結構先覚的?な事も取り上げている。その価値は十分認めた上での感想を。

冒頭は、TVを前に設計したことを誇らしげにする人と、もう片方のページはTVの組込みソフトを作ったという人。前者では、子供が「うわーお父さんスゴーイ!」。後者では「ふーん」。組み込みソフトウェアへのあこがれが、なくなっているとの問題意識。

記事では、上流設計やアーキテクトや教育の重要性に触れている。ソフトウェア技術者にとって参考となる部分も少なくない。

が、この本って、本来はハード屋さん向け。となると、その人たちの意識を変えるのが先じゃないのとふと思った。時々組込みの人と飲んだりすると、それに関する話題も少なくない。本記事でいうと、例えば、P86の問4の「報酬は、やりがいがあればそれほど問わない」に対して、そう思うは3割。7割が、そう思っていない。記事では3割が、報酬よりもやりがいを重視してると書いているが、逆に7割は報酬で報われてないと感じているという事。

ハードのお陰で、かっこいいソフトウェア構造が、めちゃくちゃになっていくのは想像に難くない。その意味で、”かっこいいソフトウェアにするために”、ハード(やメカ)屋としてどうしたらいいかと踏み込んでも良かったんじゃないかな。

といいつつ、バグなどでソフトウェアは、まだまだ分が悪いんだけど。


ちなみに、P62では、リコーの新人教育に触れている。見出しでは入社後1年間にわたってオブジェクト指向分析を教育。

なお、ネットで詳しく知ろうとしたら、以下の関連会社のページを発見、。
http://www.ricoh-soft.co.jp/recruit/graduate/education/index.html

情報処理のプロジェクトマネージャーの方が、PMPより高ランクとしている。プロジェクトマネージャーなどで奨励金100万円。ちなみに技術士(情報工学部門)で50万円。

12月 30, 2007 ソフトウェア, テクノロジー, 技術, 技術士, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月11日 (木)

情報処理学会 論文誌の印刷物の廃止

今日の情報処理学会からのメール、見出しは「[重要なお知らせ]論文誌のオンライン出版と印刷物の廃止について」。

その部分の内容は、以下で見れる。

http://www.ipsj.or.jp/03somu/kinen_jigyo/50anv/d-library/dl-ronbun-200710kaikoku.html

先覚的とも思える情報処理学会で、”やっとオンライン出版か、遅かったな~」と思うか、「やっぱ紙がいいな~」と思うののどちらだろう。個人的には、身近な出版物だと、後者の感覚が強いかな。

なお、会誌「情報処理」はそのまま紙ベースのようだ。勘違いしてないと思うけど。

論文誌って個人的には斜め読みが多いので支障は少ないだろうけど、やはり歳のせいかな画面で見るのが結構疲れる。

10月 11, 2007 ソフトウェア, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月 3日 (金)

本「ソフトウェアテスト HAYST法 入門」感想

「ソフトウェアテスト HAYST法 入門」を読んだ。ちょっと時間出来たので、急いで感想を書いとかないと、、、。

この本、ずばり HAYST法の本。このブログ読んでる人は、JaSSTなどでのHAYST法の資料や論文を読んでる人が多いと思うけど、それを詳しく書いたもの。HAYST法以外に、ソフトウェアの肥大化などにも触れているので、ソフトウェアテスト担当の人もそうだけど設計や開発の人にも参考になる。(というか、組み合わせテストって、設計の人も理解しておくべきというのが持論。)

帯=推薦のことばがいい。冒頭が”画期的な本である。”。ソフトウェアテストでは著名な、電気通信大学の西さんによる。推薦のことばでは、”曽呂利新左衛門の褒美のように”なんて書いてあって微笑ましい部分もあるけど、最後は”日本の産業競争力の向上”なんていう少し重いテーマで結んである。

結構丁寧に書かれている。直交表もいくつか記載されているし、用語集とか、脚注も丁寧。まとめや宿題(理由はあるけど解答は記載なし)で、理解度を自己採点できる。コラムがいくつかあり、別視点での見方などが書かれていて、参考になるものが少なくない。

HAYST法では、FV表とかFL表などを使うようだけど、詳しく書かれている。また”連結法”とか”水準集約法”という、直交表のサイズを変更する技法も紹介されている。ほんとは、”連結法”そのものでサイズは変化しないけど。

網羅度そのものの説明(具体的な計算方法)は詳しくないけど、網羅度と品質の目安が書かれていて、個人的には興味深かった。

またペアワイズ法やPICTにも少し触れているので、HAYST法以外に興味ある人も参考になると思う。k-wayテストにも触れている。(もちろん、ペアワイズ法などの方がいいとの考えの人には、多少不満のある記述かな。)

ちなみに、この本、発売日の25日に入手しようとして神奈川の有隣堂に行ったけど、なし。検索サービスで探してもらったけど、引っかからなかった。翌日26日が外出だったので、電車の中で読もうと、横浜のダイヤモンド地下街店で検索してもらったけど、その日もだめ。結局、28日の隅田川の花火大会に行く際にイヤモンド地下街店で買って、電車の中で急いで読んだ。日曜である程度読み終えたんだけど、感想を書く時間が無い。というか、すぐに文章にしたり、キーボードで打ち込めない。こんなのも、老化現象なのかな~。なんてね。

さて、ちょっと不満の部分も書いておかないと、、、。^.^;;

・用語集のFL表とFV表の記述(正確には用語での見出し語)が逆
FL表とFV表って、結構重要なキーワードなので残念。

・FV表の説明がよく分からない
というか、機能分析って、もっと別のやり方がいいというのが個人的な意見。

・どこまでがHAYST法での規定部分なのか、自組織で考えてもいい部分か分かりにくい
上のFV表もそうだけど、HAYST法のHAYST法なる部分がよく分からない、。HAYST法を体系と思えば、全部と言えるけど、全部を実践するのは多分酷。どの部分を自組織の既存のプロセスなり手法を流用できるか考えにくい。つまり、それが無いと、HAYST法をどう自組織に適用するか作戦が描けない。

・”テストファースト”
V字モデルからWモデル(を意識?)で、HAYST法を使うことを”テストファースト”と読んでるけど、XP系の人には違和感あると思う。また、もう少し設計系での利用方法の具体例があるといいなと思った。

・話が発散する部分が所々にある
FV表とFMEAの関連とかバランススコアカードとの連携とか、、、。コラムでの「お客様視点での因子」とか「機能だけを因子にすればいいか」というのも、ちょっと飛躍してると思える。まっ、各自の受け取り方だろうけど。

・実践するには??
直交表とか技法はある程度分かったとして、じゃ実践するにはどうするかが頭をよぎってしまう。そのあたりも書いてあればよかったんだけど。続編につづくなのかな。


と、後の方は個人視点が強い意見も書いてみた。ただし、冒頭で述べたように、組み合わせテストに関係する人には非常に参考になるので、一読してみてはいかがですか?

8月 3, 2007 ソフトウェア, 品質, 書籍・雑誌, 直交表, 組み合わせテスト | | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年4月20日 (金)

NE「たたいてつくるソフトウェア」

日経エレクトロニクス最新号の、特集「たたいてつくるソフトウェア」を読む。副題が「検証しやすい設計へ」。

NEの最新号のページに少し紹介記事が出ている。なお、このページは最新号のページなので、しばらくたったら更新されるので、注意してね。

ソフトウェア、特に組み込み系のテストを含めた記事。ソフトウェア規模の急激な拡大とかマイクロソフトでの「デイリービルド」(や開発者と同数のテスト技術者)なども紹介されている。記者が、どちらかというとテスター側の意見を記載しているので、ちょっと小気味いい。

なお、個人的には「デイリービルド」の組み込みへの適用は、目標設定をちゃんとしないとやるべきじゃないと考えている。場合によっては、ビルドしている事で仕事している気になり、無限ループのもぐらたたき状態にならないとも限らないためだ。

素朴な疑問のコーナーでは、XPは”本来厳格なルールがあるんだよ”とかもちゃんと書いてある。後ろの方では、少し学術的なアサーションなどにも触れているが、「お好みで」みたいな感じかな。「お好みで」って書いたのは、今回の記事は基本的な事項の記述が多く、まずはそちらを押さえてからでしょうという意味。

来週月曜からが楽しみ。知り合いも含めて、どんな会社や部署で今回のが話題になるか聞いてみるつもり。部署の会合などで話題になる所は、まだ少し望みがあるかな。アサーションも含めて、単語だけを記憶してきたリーダーとか管理者層だけなら希望無し。話題にならないのなら、こっそり勉強してるか、限りなく無知。どっちにしろ、組み込みでソフトウェア規模の大きな所で全く話題にならないとしたら、チームビルディング時点で問題かも。

日経エレクトロニクスは、ハードウェア技術者向けの雑誌。これで、ハード屋さんがソフトウェアテストに”覚醒”してくれるといいが、、。

4月 20, 2007 ソフトウェア, テクノロジー, 品質, 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月 2日 (金)

日経コンピュータでのヨードンさん

定期購読の本で未読が溜まってしまったので、急いで読む。熟読したものの1つが、「日経コンピュータ」でのヨードンさんとのインタビュー。2007 3/7号。

デスマーチの1版と2版、更にはその後の変化に対する意見とか、”政治や交渉”絡みの意見が記載されていた。ただ、このあたりは今回の来日では色々書かれている事と同様かな。

要求工学などのツールよりもコミュニケーションが大事との意見は、何回か彼が書いたり言っている事。そのあたりが、日本人が彼の考え方に親しみ持つ理由だろう。その意味では、ドラッカーさんなどと似ている。

海外でのコンピュータサイエンス離れ関連も記事になっている。ソフトのオフショア開発進行の思わぬ影響。日本の組み込み等とコンピュータサイエンスとの関係も同じなんだろう。

ただしもちろん最後の方は、建設的な意見が書いてある。

90年前後の来日の際には、日本のソフトウェア開発の人たちの自信に満ちていたとの事。勘違いしているかもしれないけど、そんな人たちが前向きのままにならなかった”対抗勢力”もあるんだろうな~。

また今回の来日で、会う人が「どうしていいか分からない」と述べるのは、むしろ健全とヨードンさんは言っている。それも皆分かってるんだと思う。でも現場での問題は、その解決方法の検討とか実行のプロセスが、ヨードンさんの言う政治とか交渉でデスマーチプロセスになりそうなことが多いからだろう。

事業分野や企業によっては、それなりに回っている所はあるだろうけど、多数とは言えない。各プロセスの細部では画期的なことも含めて、研究や実践は進んでいる。学会や雑誌での事例掲示も少なくない。どうも全体を回す所がうまく行ってないんだろう。その意味で、某社がプロジェクトマネジメントに熱心なのは、全体プロセスを回す(回ってない場合の検出を行う)ためと思うとすっきりするのかな。


少し雇用が回復したようだけど、コンピュータサイエンスを学んでいる人達は、思案のしどころかな~。昔は、IT企業とか製造業が代表的な就職先だったろうけど、時代が変わった。

特定アルゴリズムとかロジックの分野に強ければ、そこを生かすことも有効だ。(経営系の)モデリングが専門なら、むしろ自分の性格と社風にあった会社を選択する考えもある。今回のヨードンさんの記事にも”生物学や製薬分野との統合”との文言が書かれているが、そんな意識もした方がいいだろう。

”生物学や製薬分野との統合”の文言のちょっと後のほうには、”マッシュアップ”、”Ajax”、”Ruby on Rails”といった用語も飛び出している。昨今のWeb2.0時代を考えると、その分野でのアルゴリズム等のアイデアがあれば、起業という選択もある。


こんな記事を読みながら、少し長いスパンで物事を考えるのもいいことだ。ただ、記事の副題は”「無理なソフト開発は常態」 技術者が生き残るのは交渉力”。分からなくはないけど、”生き残るには交渉力も”位がありがたかった。あるいは、”コミュニケーション能力”位が良かったと思う。

3月 2, 2007 ソフトウェア, テクノロジー, 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年2月18日 (日)

翻訳した本が「情報処理」の書評に掲載される

共訳だけど、「ソフトウェアエンジニアリング論文集80's~デマルコ・セレクション」を出版した。その書評が、「情報処理」2月号に掲載された。「情報処理」は、情報処理学会の会誌。

以下でサンプル、1ページのみが見れる。

http://shelf3.bookpark.ne.jp/ipsj/view2.asp?content_id=IPSJ-MGN480219-PRT&bv=A5AFCDDE2E16BA3909F418002F6A6C28&category=Magazine

論文での選択に関しては書評者から一言、二言あり。本件は、書評者の考えを別コミュニティで結構前に知っていたし、今回の共訳者グループ内でも当初議論のあったこと。時間や紙面数が限りあるので、仕方ない。また、共訳者グループ内で、政治的というか交渉的な議論を継続させるわけにも行かない。

ただし、科学的な考えが必要という観点は、書評者と同じと考える。日本からの情報発信とか世界に伍してとの気持ちも分かる。(後者は、外国語アレルギーの私には実践できそうにないが。)

ちなみに、共訳者グループ内では、○○では本書を○冊教育に使う予定との話を聞いたりする。ついつい、企業間や大学間等での、基礎学力なり科学的な思考の差を感じてしまう。

2月 18, 2007 ソフトウェア, 技術, 書籍・雑誌, 科学・技術, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年2月 2日 (金)

ソフトウェア・テスト PRESS Vol.4

今日は虎ノ門で会合。

「ソフトウェア・テスト PRESS Vol.4」 が発売となり、一昨日・昨日とか虎ノ門に行く途中で読もうと思ったが、時間無くて買いそびれた。虎ノ門のBK1で買い、会合での休憩時間や帰りの電車とかで読む。

今回の号は、ちょっと盛りだくさん過ぎる感じ。(私は、テスト専門じゃないけど)逆に業界人が写真つきでオンパレードなのが、ちょっと楽しかった。^.^;; ○さんは白髪増えたな~とか、あの人何度か目にしたけど○○さんって言うんだとか分かったり、、。

盛りだくさん過ぎるって書いたけど、ソフトウェアテストを急にやれって言われた人が現場を知るには丁度いいと思う。逆に、最近の分厚い本を並べるが、能書きしか言えない管理職とか担当者が増えてない? (そんな本も読まずに、しかも科学的思考も出来ない連中が、更にタチが悪いけど。)

で、”特集2”の「どうする?! テスト技術者のスキル/キャリア形成」は参考になる。特に大学、そして専門学校の視点での記事。個人的には専門学校のそれは、現場での問題を凝縮しているとも言える。

大学院でのコースも紹介されている。少し気になったが、広島市立大学の名が無かった。大学院でもコマがあるように思うが、、、、。


なお個人的には、P43でのISO12207とV字モデルの図は、どうも好きになれない。V字モデルが嫌いなせいもあるけど。段階的詳細化の考えがいいし、なんかテスト後回しの根拠になっている気がしてならない。ISO12207って、より全体的なサイクルの認識の必要性を言っていると思うし。(V字モデル本来の考えもあるようだけど、基本的にV字モデルは嫌い。って、既にディメリットが実証されているといってもいい。)

2月 2, 2007 ソフトウェア, テクノロジー, パソコン・インターネット, 技術, 書籍・雑誌, 科学・技術, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 6日 (土)

エスカレータ 右側空け/左側空け

日経新聞の土曜版”NIKKEI プラス1”に、「エスカレーター 左側空けの由来」 と題する記事が掲載されていた。

アメリカで左側空けが多い理由を、交通規制そしてさらにその由来を馬車による事を紹介していた。また、大阪が左側空けなのは有名だが、その由来は1970年に開催された万博でのアナウンスによるそうだ。

関東→関西移動の時に気になるのがこの現象。新大阪の新幹線のエスカレーターとか、空港エスカレーターあたりは空ける側が少し微妙な気がする。

その記事読んだ後、いつかどちらかに収まるのかなとか考えながらTV(テレビ朝日)を見ていたら、台湾新幹線のトラブルを報じていた。チケットの二重販売とか券売機のトラブル。車両が日本製で、ポイントがドイツ製、運転手がフランス人とごちゃ混ぜでシステムとしての統一性に欠けるとの指摘。で、コメンテーターの弁が面白かった。「日本も100年位前に導入したシステムを引きずっている。50Hzと60Hz。」

50Hzと60Hzの件は、今やほとんど意識しない。機器に切り返しスイッチがあるわけではないからだ。どんどん国内の差異や各国の差異すら吸収していくのが技術力。

それに対して、習慣とか味付けのようなものは統一しにくい。プロセス改善は、”習慣”を変える事なのかな~と思ってしまった。でも少なくともソフトウェアプロセスは、効率化目指して進むべき。悪しき”旧習慣 Vモデル一直線」じゃ、、、。

(なお九州生まれの私としては、食堂でのうどん・そばの味付けが、デフォルト”関西風”なのがちょっと嬉しい。)


1月 6, 2007 ニュース, 旅行・地域, 日記・コラム・つぶやき, 映画・テレビ, 書籍・雑誌, 科学・技術, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月29日 (金)

AmazonでSPSSでの分散分析の本を注文

ここ2,3ヶ月、ソフトウェアでの直交表利用をちょっと考えている。で、ここ1月ほどが、統計での分散分析も少し勉強。というか、統計ソフトのSPSSでの分析方法が良く分からない。(大抵は回帰分析での利用なので。)

この類の本は、大きな本屋さんではいくつか棚にある。そこで他に関連する見ておきたい本もあったので、、帰宅途中の有燐堂に行ってみた。店員さんに聞いても無いとの事。藤沢店に在庫が有るようだけど、今からそのためだけに行く気はしない。

結局Amazon経由で注文。計3冊。他にちょっとグラフ作成でよく分からないところもあったので。

なお、SPSSで本格的な分散分析のためには、「Advanced Models」を買う必要がある。うーん、金が無い。 まっ勉強は、「Advanced Models」を含めてやっておくけど、検討している事項は「Advanced Models」なしでまとめたい。検討している事項は、ソフトウェアテスト結果の分析。繰り返しの場合が、ほんとは「Advanced Models」が必要。なお、根本的に分散分析まで一生懸命やる必要があるかは疑問ではあるんだけど。(論理的な検討はしておくべきとの判断。)

うーん、冬休みの宿題になってしまった。

12月 29, 2006 ソフトウェア, パソコン・インターネット, 書籍・雑誌, 直交表, 科学, 科学・技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月28日 (木)

月刊「技術士」 元宇宙飛行士”毛利”さんの講演とFFP

月刊「技術士」2007年1月号を読んだ。

・元宇宙飛行士”毛利”さんの講演

目次は毛利館長との記載だったので、一瞬誰かと思ったが、元宇宙飛行士の毛利さん。現在、お台場の日本科学未来館の館長。

9月に開催された技術士全国大会での、講演の様子が紹介されていた。印象深かったのは、実験装置の組み立てを日本でやったこと。あまりに複雑で、NASAから一旦日本に戻して組み立てたそうだ。日本の組み立て技術のすばらしさ。また、合理的な判断のNASAもすごい。(後者は、どうもアメリカとかが好きになれない私としては考えを少し直さないといけない。)

他に、スズの結晶生成の話が面白かった。当初失敗したと思い、技術者とも疎遠になっていたそうだ。ところが、しばらくして予想に反してうまく行ったことが判明したそうだ。

TV等での毛利さんの話は地球の環境とかの話しが多く、上のような技術分野を掘り下げた話は少ないように思う。

子供たちの理科離れが数年前から話題となっている。でも、最近は、TVでの理科実験の場面が増えたり、それに関する本も多く出版されている。ある意味、土台が少し出来つつあるように思う。

が、その上への取り組みが乏しい。物理とか化学といったレベルでの理科離れへの歯止め。理科実験はバラエティ番組で取り上げても、物理オリンピック等での活躍は取り上げられることは少ない。

日本技術士会も、今回のような講演は、(中学生や)高校生を含めて聞ける様にすればいいのかもしれないが、課題が少なくないな~。


・もう一つは、ソフトウェア機能規模の論文

FFP(フルファンクションポイント)などのことを、コンパクトにまとめたもの。FPはそれなりに押さえていたつもりだったが、規格化などでちゃんと認識していなかったことも少なくなかった。その意味で役立った。


それにしても、月刊「技術士」に関しては、日本技術士会のページでは表紙の画像がある程度。せめて目次くらいは列挙しておけばいいのに。次回の会合の時にでも言おうかな。医師会とか税理士会、弁理士会とかのページ(あるいはさおの関連ページ)で、目次とか内容が読めるんだが。

12月 28, 2006 ソフトウェア, テクノロジー, 技術, 技術士, 書籍・雑誌, 科学・技術, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月14日 (木)

Amazonギフト券を使う

今日は田町で勉強会。フリーのテストツール、Jameleonについて。

で、その前にちょっと検討したい本があって神田へ。

曙橋くらいで電車に乗ってきた女子高校生にびっくり。カップラーメンを食べながら、電車内をうろうろ。パ○○をはいた猿に関しては、進歩というか後退ぶりが生物学的に興味あるので、しばらく観察。カップラーメン食べ終わって、別なのを食べだした。で、よく分からないけど、何か落としたみたい。どうも爪楊枝。なんでそんな物をと思ってたら、拾った。10秒ほどして、何食べてるか判明。爪楊枝で、チキンを。爪楊枝は、ついさっき落ちたのみたい。「ゲ~~」。曙橋あたりって、それなりの学校多かったと思ったんだけど。いや~、生物学的にも面白い一時。

で、神田は雨、書泉でポケット版のような本を買った程度。古本屋へも行ったけど、気になる本は見つからなかった。

なお、Jameleonの件は、具体的な話しで面白かった。勉強になった。今日は、飲み会なし? 色々聞きたいこともあったので、少し残念。


帰ってメール読んだら、Amazonからギフト券が来ていた。あっ、当然メール。神田行って、見てみようとした本の一部を早速購入した。エクセル使った統計系の本。エクセル嫌いなんだけど、、、。


12月 14, 2006 テクノロジー, パソコン・インターネット, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年11月14日 (火)

日経ビジネス 「品質の復讐」

日経ビジネス11月13日号を読んだ。特集の表題は「品質の復讐」。ソニー510億円、日立製作所300億円など、膨れ上がる品質トラブルの対策費が表紙や記事の表を飾る。

”複合品質汚染”とか”海外勢に独占されるデミング賞”という用語や見出し。言い得て妙だとついつい感じてしまう。

目新しかったと思ったのは、日科技連の「品質管理セミナーベーシックコース」の受講者数の推移のグラフ。最近はバブル期の1/5の人数。まっ、高価なコースだし日数もかかるので、今でもそんなに参加しているのが個人的には驚きだし、日本の品質もまだ捨てたもんじゃないと感じはしたが。

トヨタやコマツの取り組みとかも紹介されていて、参考になった。

11月 14, 2006 品質, 技術, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月22日 (日)

平成の「焚書坑儒」

ここ2,3週間、文献調査とか本の購入とかやっている。昨日は休日なのに、電車に乗って本屋で本を購入しようとしたが、予定したお店には無くて明日会社の書店で注文予定。また、今朝は知り合いの人と「産業界の人も文献とかちゃんと読んでよ」と言われたことへのMixi日記ベースで意見交換を行った。

ここ数年、知り合いと飲んだ時に話題となるのが、会社の図書館の規模縮小とか無くなったという話。今朝も、それに類する話が出た。

「昔も含めて論文とかで議論されているのに、それも知らず(勉強もせず)に技術論ばかりに走るのは無駄が多いでしょうに」との話も多い。

ソフトウェア設計でも、数学とか物理・化学のベースがあるほうがいい。今は、専門学校と大学の差がないんじゃないかと思うことがある。あくまでそのような基礎勉強という意味で。(高校レベルも含めて)統計を知らない品質部署とかソフトウェアテスト設計の担当者が少なくない。ソフトウェアの効率化で、モデルの形式化とかがあるんだけど、論理数学(の基礎も)知らないから、検討の話し合いにならない。

で、ソフトウェアテスト設計者とかそれを指導する立場の人が、学会誌などを調査しようとしないような態度が問題。設計系が特許調査するように、品質とかソフトウェアテスト設計者は文献調査はやるべきだろう。(てっ、私も不十分だけど。) しかし、図書館のことを含め、会社経営上逆風。しかも、そんな文献調査を軽視するような上司が増えており、悲惨的だよな。

まっ、学の方、しかも情報処理学会は人数も少なくなったりして結構問題となっている。日経コンピュータだったかでも特集組まれた。

数日前に、図書館の司書の数が減ってきたことが書かれていたように思う。日付とかが思い出せないが、調べてみるつもり。

「焚書坑儒」の意味は、本来は偽政者によるものだけど、ここでの意図は皆の意識が自ら「焚書坑儒」に向かっているといったイメージかな。裏を返せばその延長に、日本の産業力が低下してしまうんじゃないかという懸念がある。逆にAmazonやGoogleの取り組みは、それらへの対策となるようにも思え、ありがたい。

#今この記事は、NHK BSの”列島縦断・俳句スペシャル”を聞きながら書いている。ある意味、こんな番組が全国放送されることが驚き。それに対して、文献や必要な本を手に入れるのに昔よりも苦労する時代。”列島縦断・俳句スペシャル”での、趣味を共有できる参加者とか放送界の人がいることが羨ましい。ふーーー。

10月 22, 2006 文化・芸術, 旅行・地域, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月23日 (土)

Amazon.co.jp ランキングって

共著だし訳本だけど、本を出版した。Amazonにも掲載されているので、「Amazon.co.jp ランキング」が気になって、1日に数回見ている。

ある夜1700位→翌朝2300位→午後5000位くらい。次の日が2万位くらいと、結構変動した。普段Amazonのランキングって気にしてなかったけど、こんな事態だと変動ぶりが気になってきた。在庫データの更新タイミングが関係するのかとか、多量に買う人がいるのかも知れないとか。

でも、ふと思うに、、、、。一般的な会社員だと、会社や部門の業績は、年に一度とか数度、講堂(ちょっと古語か)みたいな所に集まって聞くことが多い。それと比較すると、Amazon.co.jp ランキングのような頻度でのデータ更新がいかに大変かとか、いかに優位か分かる気がする。

9月 23, 2006 ソフトウェア, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月16日 (土)

進呈本届く

共訳だけど、本を出版する。「ソフトウェアエンジニアリング論文集80's 〜デマルコ・セレクション 」。

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その進呈本が届いた。こんなケースは頻発するものでもないので、思わず写真撮影。我ながらミーハーと思いながらも、実物以外に何かに残しておきたいし。

売れるといいな。

9月 16, 2006 ソフトウェア, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月10日 (日)

もうすぐ 出版

表題のように、今まで作業していた本がもうすぐ出版される。今月20日発売予定。既にAmazonでは予約受付中。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4798110612/ref=sr_11_1/249-0010114-0453106?ie=UTF8

共著だし、訳本だし、学術的な本なので、知り合いのどれくらいが興味持ってくれるかは??? ちなみに、デマルコが選んだ、80年代のソフトウェアの論文集の和訳。

今回は、面白い体験となった。特に上のAmazonがらみで言うと、先月の中旬に表紙の画像なしでページが出来た。それでも予約受付中。メンバーも多少気にしたり、盛んに宣伝して行った。その後、表紙の画像がはめ込まれて、、、。多分出版されたら、レビューが書き込まれるんだろうな。

9月 10, 2006 ソフトウェア, 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年5月18日 (木)

ビジネス実務法務の本

会社の本屋さんに注文していた本が届いたので、取りに行く。「ビジネス実務法務検定試験2級公式テキスト〈2006年度版〉」。ビジネス系の法律を俯瞰的に見るのに便利と考えて、数年前も購入していた本。

先週の土曜日に、オフシェア開発関連で法律が少し気になり、しかも待ち合わせまで時間あったので、本屋で「ビジネス実務法務検定試験」の本もパラパラと見てみた。なんと中国などの法律に何ページか割かれていた。で、値段見ると何と4410円(税込み)。手元のが3000円+税。本屋では、購入を少し躊躇した。(手元の版でも国際裁判の編は、8ページ。1ページほどアメリカの司法制度は書かれていた。商法の改正も一段落したし、他の法律の改正などもあり再度俯瞰的に見るにはタイミングいいが、少し値段が、、、。)

結局、少し安くなるので、会社の本屋に注文した。それが今日届いた次第。これから時々参照していこうと思う。

5月 18, 2006 技術, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 経済・政治・国際 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年1月15日 (日)

「がっちりマンデー!!」でアマゾン

今日のTBS「がっちりマンデー!!」は、”アマゾン”。日本社長のジャスパー・チャンさん自身がゲスト。日本語でしゃべっていた。

古本や新しい販売商品とか「なか見!検索」の機能など、ユーザーにとっては馴染みにある話もあったが、結構貴重と思ったのが倉庫の映像。なぜか棚の配置先のラベル部分がモザイク。本のISBNとその配置先のラベルをバーコードで読み取って処理しているようだ。

本の配置の効率からいえば、多分出版順が効率良さそうに思える。図書館コードなどだと、同一コードで本が増えたり減ったりするので棚の増減設が大変。出版順なら、基本的には増やす方向にして、古いのは棚を減らす時に再検討すればいい。ISBN順だと似た本の並びになるはずだが、見た所そうでも無かった。でも勘違いかな〜。

また、本の配送のための準備の際の、棚を回る順を工夫しているとか。つまり、効率の良い回り方をデータ処理して指示しているとの事。

あと、結構面白かったのが、額縁に入れて残しているのがカラオケ(ビックワン)の領収書。エントランスにおいてあり、額面900円。昔本格的な会議室が無い頃、カラオケの部屋を会議室として利用した時の領収書。それを初心を忘れないために置いているとの事。

アマゾンは、月に1,2回利用させてもらっている。古本の購入なども便利で、ありがたい。

1月 15, 2006 書籍・雑誌, 科学技術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年11月12日 (土)

ドラッカー氏 死去

今日の日経夕刊の黒抜きで飛び込んできた文字に、「ドラッカー氏 死去」。95歳だったそうだ。

日本企業が、多大な影響を受け、逆に氏の研究対象としてずいぶん取り上げられてきた。「従業員はコストではなくて資源」としたモチベーション理論。少し前の日本企業が何処でも信念としてやってきた事が、今やその逆が横行してはいまいか。


自宅の本棚の中で、断片的にしか読んでいないのに「プロフェッショナルの条件」がある。副題は”いかに成果をあげ、成長するか”。そして、”知的労働の生産性”などがキーワードとなっている。

「プロフェッショナルの条件」冒頭の”日本の読者へ”では、日本の高度成長にも触れている。この本の出版は2000年。読んだ日本企業の読者も少なくなかったに違いない。この5年での企業成長の格差の一つが、真摯に成果/成長を捉えていたかそうでなかったではあるまいか。ふと、そんなことを考えた。

「プロフェッショナルの条件」も、少し腰を据えて読んでみようと思う。

ご冥福を祈りたい。

11月 12, 2005 ニュース, 技術, 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (1)

レクサス=日本の品質+アメリカ発想のサービス???

今週は結構忙しかった。そのせいもあり、今日やっと「週刊 東洋経済」11月12日号での気になっていた特集を読み終えた。

特集は、「レクサスの野望」。

車にはほとんど興味ないが、ハイブリッドのプリウスとか本レクサスは気にしている車。自転車で時々通る幹線道路の交差点脇に、レクサスの販売ビルが出来た時は少し驚いた。結構大きなビル。しかも100メートル程離れた所に別のトヨタ販売会社のビル。(他にも近くにトヨタ系のビルあり。儲かるんだろうかという事も少し頭をよぎった。)

本格的に機会があったら少し詳しく調べてみようと思い立ったのは、ネットでのレクサスのページを見てから。検索エンジンだったか、マスコミ系のページでのバーナー広告経由。

手の込んだページなのに、さほど重くない。いくつかのタグをクリックし、そこに書いてある亊を読んで、「そこまでサービスするのか」といった感想。カーナビのシステムも至れり尽くせり。代車とか保険に関する事項も書いてある。

新聞広告で目にして、「週刊 東洋経済」を買い求める。「レクサスの野望」では、レクサスチームの名刺が通常のトヨタ社員の名刺と異なりトヨタのロゴがない事が書いてある。作業服にもレクサスの刺繍が施してあるそうだ。

今までアメリカで売れた理由がよく判らなかったが、基本的には、日本車の高品質。またサービスについては思ったほど割かれていないが、アメリカ現地を含めたボトム的な発想でサービスが拡充していったと思われる。

レクサスのページを見ながら個人的に感心したのは、そのサービスシステムを日本に導入した事。思うに日本での販売までに時間がかかったのは、サービスシステムの構築だったのではないかと推察する。

ちなみに、同じく今週頭に買い求めた「日経ビジネス」11月7日号には、レクサスチームがサービスのために勉強したという「ザ・リッツ・カールトン大阪」が登場していた。以前TVなどで聞いたり見たりした”ファーストクラスカード”も掲載されている。本カードはコピーが社員食堂に張り出されるそうである。「日経ビジネス」に掲載されたカードでは、直筆と思われる文章は筆文字。

蛇足だが、日本IBM大和研究所での食堂の掲示は「IBMプロフェッショナル専門職」。以前大和研究所の見学での食事の際に、その脇を通った。食堂の入り口。経歴なども結構詳しく書かれており驚いた。(奇遇ながら、大和研究所の見学は2度目。上の掲示の見学は、数年前。その前の見学は、もう20年以上も前になる。落ち着いたたただずまいは、昔と変わっていないと思われた。)


「レクサスの野望」を読むと、ものづくりや品質の重要性を改めて痛感した。ソフト屋の立場では、サービスのためのソフト移植(/移行)のスピードアップなども課題の1つに思えてきた。

11月 12, 2005 技術, 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)